厚生労働省承認の「抗原定性検査キット」やワクチン接種歴・検査結果等の活用について

2022年4月14日

各位

一般社団法人 日本経済団体連合会
副会長・事務総長 久保田 政一

厚生労働省承認の「抗原定性検査キット」や
ワクチン接種歴・検査結果等の活用について

新型コロナウイルス感染症は、いまだ収束をしておりません。適切な換気や手指消毒といった基本的な感染対策、ワクチン接種による予防を促進するとともに、頻回の検査による早期発見と早期治療が、感染の影響を最小限に抑え、社会経済活動を進めていくうえで重要なポイントとなります。

先にお知らせした通り、厚生労働省承認の抗原定性検査キットについては、十分な供給が確保されたことから、医療機関等に優先配付する措置が廃止され、企業や一般の皆様の入手が容易な状態となっております。今般、改めて、厚生労働省・経済産業省から、その活用促進や感染拡大期への計画的な備えについて、要請がございました。また、飲食やイベント等の場面におけるワクチン接種歴や検査結果の確認についても推奨されております。

経団連として、引き続き、感染対策と両立する社会経済活動の継続、活性化、出口戦略の策定・実行を求め、取り組んでまいります。会員各位におかれましては、抗原定性検査キットの活用につき、ご理解・ご協力をお願い申し上げます。

(参考1)「B.1.1.529系統(オミクロン株)が主流である間の当該株の特徴を踏まえた感染者の発生場所毎の濃厚接触者の特定及び行動制限並びに積極的疫学調査の実施について」(令和4年3月16日)の再周知について
内閣官房新型コロナウイルス等感染症対策推進室(2022年3月24日)

(参考2)地方公共団体や民間事業者等によるワクチン接種歴や検査結果確認の取組の考え方について
新型コロナウイルス感染症対策分科会中間とりまとめ(2022年3月11日)

以上

抗原定性検査キットについて

経団連事務局

○ 抗原定性検査キットとは

新型コロナウイルスの検査には、ウイルスの遺伝子を増幅させて測定する「PCR検査」と、ウイルスの構成部分であるタンパク質などの抗原を検出する「抗原検査」があります。

抗原検査には、分析機器で測定する「抗原定量検査」と簡易なキット等を用いる「抗原定性検査」があります。

抗原定性検査キットは、PCR検査や抗原定量検査のような精度はありませんが、ウイルス量が多いときには高い確率で検出できるとされています。

抗原定性検査キットには厚生労働省の薬事承認をうけたもののほか、「研究用」等と称して承認を受けていないものも流通しています。しかし、承認を受けていないものについては、精度が十分確認できていないものもあり、その分、偽陽性や偽陰性のリスクがあり、新型コロナウイルスの罹患の有無を調べる目的で使用すべきではないとされています。

○ 活用場面の例

  • 職場で、従業員が体調不良・違和感のあるとき等に使用
  • 職場で支給されたキットを、従業員が各家庭に持ち帰り、体調不良・違和感のあるときや、濃厚接触者に該当した場合の待機期間の短縮のために使用
  • 飲食会場、イベント会場やツアー旅行の顧客に配付して使用 等

○ 企業・団体が、抗原定性検査キットを購入する方法

(1) 医薬品卸売販売事業者から購入する方法

厚生労働省のホームページに、問い合わせに対応できる医薬品卸売販売事業者のリストが掲載されています。
https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/0000121431_00296.html

(2) 薬局から購入する方法

薬剤師のいる薬局で取り扱っています(薬剤師のいない、いわゆるドラッグストアにはありません)。

○ 使用上の注意

  • 厚生労働省が「職場における積極的な検査等の実施手順(第2版)」を公表していますので、そちらをご参照ください。
    https://www.mhlw.go.jp/content/000819050.pdf

  • 陽性の判定がでたときは、速やかに医療機関を受診してください。

以上