経済くりっぷ No.10 (2002年12月10日)

奥田会長の発言から


11月18日(月) 第2回産学官連携サミット

科学技術創造立国も国際競争

「産学官連携サミットを契機に、わが国でも産学官連携の動きが進みつつあると実感しました。先端科学技術開発が加速されることを期待します。
一方、最近、中国を訪問する機会があり、中国でも産学官の連携が予想以上に進んでいることに驚きました。現在、組立てを中心とした力仕事を中心として中国は発展していますが、米国帰りの人々の活動も盛んになっており、頭脳労働の面でも発展が著しいということを認識する必要があります。
また、欧州各国も今後の活路を科学技術創造立国に見出そうとしており、日本だけでなく、全世界が科学技術開発に向けて競争していることを、産学官の連携推進にあたっては念頭におくべきです。」


11月25日(月) 定例記者会見

銀行の経営改革で信頼の回復を

「大手銀行の中には、人員整理や店舗の統廃合の方針を出し、本格的にリストラを始めたところもあります。業務純益ではプラス面が出てくると思われます。これ以上の資産デフレがなければ、銀行も持ち直す機運があります。一連のリストラを進め、世間から認めてもらうことが、銀行の信頼回復の方法であると思います。
今後の銀行経営に関しては、金利調整により適正な金利を取り、業務純益を増やし、不良債権の償却を進めることが重要です。また、金融商品の開発力を高めることも必要です。欧米の銀行が、優秀な人材を集め、ディリバティブをはじめ新たな金融商品の開発に努めた間、日本の銀行は護送船団方式の下でそのような努力を怠り、現在のような事態を招いたと思います。」


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