経団連、ACCJ、EBC首脳会談(司会 石原国際企業委員長)/1月17日

規制緩和の推進に向けて、ACCJ/EBCと協力


経団連国際企業委員会では、わが国の規制緩和や対内直接投資拡大に向けて在日米国商工会議所(ACCJ)や欧州ビジネス協会(EBC)と協力して、意見の取りまとめを行ってきた。豊田会長出席のもとに開催された本首脳会談においても経団連、ACCJ、EBCが、わが国経済の活性化のために規制緩和などの分野で更に交流を深め、協力していくことで意見の一致をみた。

1.ジョルダンACCJ会頭発言要旨

現在の日本経済に適していない規制を廃止するとともに日本の規制を国際的に整合化することが大切である。
規制緩和には日本市場への参入が容易になったり、対日投資拡大により事業拡大が可能となるという外資系企業にとっての利益もあるが、外資系企業は「関心ある傍観者」にすぎない。規制緩和の最大の受益者は日本の消費者であり、日本のために規制緩和を実行していかなければならない。そのために、経団連、ACCJ、EBCの関心が一致する分野について協力して活動していくべきである。

2.コワンヌEBC会長発言要旨

規制は日本経済の問題の一部であり、欧州は基準・認証の整合化、規制による障壁、関税障壁、税制、参入規制、不公正取引などを重要な問題と考えている。
アジアの急速な経済成長の中で日本進出を断念し、東南アジアや中国に進出している欧州企業も少なくない。欧州の中小企業への協力など、外資系企業の日本市場参入への意欲を高めるよう日本政府や経団連が積極的に活動することが大切である。
日本の規制で保護されている外資系企業もあり、規制緩和によって短期的に痛みを伴うのは日本企業だけではない。今後は日米欧が協力して具体的な問題を検討していくべきである。

3.意見交換

ACCJ/EBC側:
(1)基準・認証の整合化(医薬品、動植物検疫など)、(2)金融分野の規制緩和、(3)対日直接投資拡大のための優遇措置の拡充、および(4)電気通信分野の規制緩和について、経団連、ACCJ、EBCの共同専門家会合を開催し、3か月程度で具体的提言を取りまとめてはどうか。
経団連側:
ACCJ、EBCの提案を歓迎する。経団連としての対応については検討のうえ、後日連絡したい。経団連では規制緩和を検討する枠組の設置を政府に求めてきた。現在、民間委員も参加した規制緩和検討委員会で具体的な検討を行っており、これに対して働きかけていくことが大切である。日本経済を活性化するために規制緩和は必要であり、今後もACCJやEBCと協力していきたい。


日本語のホームページへ