日タイ貿易経済委員会(委員長 瀬谷博道氏)/2月28日
日本企業のマネジメントはタイの農村開発に生かせる
日タイ貿易経済委員会では、「インドシナ総合開発フォーラム」出席のため来日したタイのクラセー・チャナウォン外務大臣との昼食懇談会を開催した。
会合には、豊田会長以下訪ASEAN(第1次)・ベトナムミッションでタイを訪問した副会長等も出席し、同ミッションの成果をはじめタイの農村開発、APEC大阪会議への期待等、幅広い問題について懇談した。

クラセー外相
- クラセー外相発言要旨
- 1.経団連ミッション訪タイの成果
- 今回の経団連ミッションのタイ訪問により、日タイ関係は一層緊密になると思われる。タイ経済の発展ぶりは目覚ましいが、技術水準の高度化や農村開発、地方への投資促進、雇用確保、地域格差の是正等は、タイの持続的発展のための課題である。経団連は日本の民間に対する影響力が大きく、その役割に大いに期待している。
- 2.対タイ投資
- タイに対する海外からの投資の中で最大のものは日本からの投資である。また、最近の円高で多くの日本企業が生産拠点をタイに移してきている。今後とも、ぜひタイを投資先として選んでほしい。特に、地域格差是正のためにも第3ゾーン(地方)への投資をお願いしたい。貿易の面では日タイ間のインバランスが大きいが、日本の規制緩和はインバランス解消に寄与し、双方の利益にもなる。
- 3.APEC大阪会議に向けて
- 今年11月の大阪会議では、シアトルやボゴールで合意された内容をもう少し発展させたアクション・アジェンダが作成されるのを期待しており、タイはそれを全面的に支持する。
- 4.農村開発
- 経団連のトップがタイの農村開発に関心を有してくれているのは喜ばしい。農村開発はマネジメントと同義であり、日本企業のマネジメントはタイ農村部の人々の生活水準の向上にも生かすことができる。
- 5.タイ米への理解促進
- タイ米は長粒種で、カレーライスやチャーハンなどの料理に向いている。タイ米に対し日本の消費者が抱いている悪いイメージを払拭し、タイ米の対日輸出促進を図りたい。タイと関係のある日本企業に経団連からもぜひ働きかけてほしい。
- 経団連側発言
経団連側からは、「タイが技術系の人材の育成に熱心に取り組んでいることは喜ばしい」、「電力を中心とするインフラの一層の整備、中間管理職の育成に特に力を入れてほしい」、「2005年の愛知万博実現にタイも協力してほしい」等の発言があった。
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