社内ベンチャーがうまくいかなかったのは、振り向けられた人材がサラリーマンであることに加え、親会社のエース級の人材でなかったからである。日本を支えるエレクトロニクス産業や自動車産業は、非常に厳しい時代をくぐり抜けてきており、その結果として今日の姿がある。社内ベンチャーも同じことが言え、社内起業家は外に出して背水の陣で臨ませるべきだ。失敗への恐れがなければ、ビジネスプランやサポート体制が良くても成功しない。経営者は、社内ベンチャーからスタートした企業に対し、直接投資ではなく、ベンチャーキャピタルのような中立的な存在に資金を託すことにより、間接的に支援してほしい。そうすれば、「親に対する甘え」を払拭できるうえ投資リスクの緩和もできるはずだ。