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経営タイムス No.2673 (2003年4月24日)

日本経団連が「北京−上海高速鉄道協力推進懇談会」第1回会合

−日本の新幹線方式導入支援/委員に協力呼びかけ


日本経団連(奥田碩会長)は15日、「北京―上海高速鉄道協力推進懇談会」の第1回会合を開催した。同懇談会は、中国で計画が進められている「北京―上海高速鉄道」において、日本の新幹線方式の導入を、日本経団連として日本政府や関係機関などと連携して支援することが目的。座長には奥田会長、座長代行には槙原稔副会長と千速晃副会長が就任し、日中鉄道友好推進協議会と、日本経団連の中国委員会のメンバー企業・団体が委員を務める。会合では、日中経済関係のさらなる発展のために、同懇談会が日本の新幹線方式導入を働きかけていくこととし、その実現に向けて委員に協力を呼びかけた。

開会あいさつで奥田会長は、中国政府が北京―上海間に全長1310キロメートルに及ぶ高速鉄道の建設計画において、リニア式とレール式のいずれかの導入、さらにレール式の場合には、日本の新幹線方式である電車方式と、独・仏の新幹線方式である機関車方式のいずれかの採用を検討しており、「わが国として日本の新幹線方式による協力を働きかけてきた」と説明した。
そのうえで、胡錦濤国家主席、温家宝総理による中国の新指導部が今年3月に発足し、高速鉄道建設の動きが加速するとの予想から、「日本経団連として日中関係のさらなる発展の観点から同懇談会を設置し、日本の新幹線方式の導入を日中両国の政府首脳や政治家などへ働きかけていくことにした」と同懇談会設置の目的を語った。

続いて、石川裕己・国土交通省鉄道局長と、豊田正和・経済産業省製造産業局次長が「北京―上海高速鉄道建設計画と日本政府の対応」をテーマに、それぞれ述べた後、同懇談会の設置について、日本経団連事務局が説明。それを踏まえて委員と意見交換を行った。

会合の最後にあいさつした槙原座長代行は、「日本政府とも連携をとりながら、国内関係方面や中国指導者への働きかけを行っていきたい」と同懇談会の今後の取り組みを語るとともに、委員に対しては、日本の新幹線方式の導入に向けて協力を呼びかけ、閉会した。


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