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経営タイムス No.2679 (2003年6月12日)

「日本経団連WBCSDセミナー」開催

−テーマ「エネルギーと気候変動」/産業界の役割を探る


日本経団連と「持続可能な発展のための世界経済人会議」(WBCSD)は5日、東京・大手町の経団連会館で「エネルギーと気候変動〜産業界の役割〜」をテーマにセミナーを開催した。

冒頭、WBCSD副会長の豊田章一郎・日本経団連名誉会長は、経済成長により今後もエネルギー消費の増大は避けられないとした上で、「この需要に応えながら二酸化炭素排出を押さえ、気候変動問題を解決することは、産業界にとって大きなチャレンジである」とあいさつした。

続いて、来賓として平沼赳夫・経済産業大臣があいさつ。地球温暖化は先進国すべてが参加した取り組みが必要であるとし、「各国政府から、環境担当閣僚だけでなく経済・エネルギー担当閣僚も積極的に議論に参加し、より実効性のあがるようにすべきだ」と述べた。

続いて、フィリップ・ワッツ・WBCSD会長(ロイヤルダッチ/シェルグループ最高幹部役員会会長)が基調講演を行った。ワッツ会長はエネルギーと気候問題は最大の課題の1つであるとし、今後、発展途上国の発展とともにエネルギー消費量も伸びる上、世界の人口も増加するとの予測から、「人口増加への対応など、難しく大変な課題である。このチャレンジに取り組まなければいけない」と語った。

講演後は、エギル・マイクルバスト・WBCSD理事(ノルスクハイドロ会長)をモデレーターに、「実効ある地球温暖化防止に向けた産業界の役割」をテーマにパネルディスカッションを実施。パネリストの秋元勇巳・日本経団連資源・エネルギー対策委員長は日本のエネルギー政策のあり方について、また、桝本晃章・日本経団連地球環境部会長は気候変動の効果的緩和策における産業界の役割について、それぞれ発言した。

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WBCSD( http://www.wbcsd.org/ )は、持続可能な発展を考える経済人の団体で1995年に設立したもの。現在、世界各国の企業167社の経営トップが会員となっている。


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