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経営タイムス No.2683 (2003年7月10日)

6職種で金メダル獲得

−技能五輪国際大会、日本選手が大活躍


技能五輪国際大会(国際職業訓練競技大会=ワールドスキルズ・コンペティション。技能五輪国際組織委員会が運営)の第37回大会が、6月18日から6月25日まで、スイス・ザンクトガレンで開催され、日本選手団は6職種で金メダルを獲得したほか、銀メダル2職種、銅メダル3職種の優秀な成績を収めた。

37カ国・地域から631名の選手が参加、建築大工、洋裁など38職種の技術を競った同大会には、日本から31職種に34名の選手が参加(メカトロニクス、理美容、造園の3職種は2人1組で参加)。金6、銀2、銅3の成績は、前回の韓国大会(金4、銀2、銅4)を上回り、技術立国日本の健在ぶりを示す結果となった。

金メダルを受賞したのは「機械組立て」職種の杉浦寛章選手(デンソー)、「精密機器組立て」職種の伴祐一選手(デンソー)、「旋盤/CNC」職種の小出享選手(デンソー)、「木型」職種の東野宏章選手(トヨタ自動車)、「自動車板金」職種の小林大輔選手(トヨタ自動車)、「電子機器組立て」職種の林崎義徳選手(日立製作所)の6名。中でも伴選手は、国別選手中の最高得点者に与えられる「ベスト・オブ・ネイション」に輝いた。

金メダルの6名に続く銀メダルは「メカトロニクス」職種の福田隆博選手・山本浩二選手のチーム(デンソー)、「構造物鉄工」職種の竹内正哲選手(日立製作所)が獲得。

銅メダルは「洋菓子製造」職種の宮崎理恵選手(メゾン・ド・キタガワ)、「曲げ板金」職種の大庭竜介選手(マツダ)、「工場電気設備」職種の辻大剛選手(デンソー)に贈られた。

4位以下の選手のうち、一定以上の高得点を獲得した優秀選手に贈られる敢闘賞は、家谷真選手(抜き型、トヨタ自動車)をはじめ10職種11名(理美容は2人1組)が獲得した。

国別の金メダル獲得数は韓国が10個でトップ、スイスが8個と続き、日本は前回の韓国大会を上回る6個で3位となった。日本に続くのは、オーストリア(4位)、イタリア南チロル地方、チャイニーズタイペイ(5位)、ドイツ(7位)と地元に近いドイツ語圏が上位を占めた。

◇ ◇ ◇

技能五輪国際大会は、職業技能の国際的な競技大会で、参加国の職業訓練の振興、青年技能労働者の国際交流・親善を図るのが目的。技能五輪国際組織委員会加盟各国から選ばれた22歳以下の技能者が、その技術を競い、2年に1回開かれている。1947年にスペインで行われた国内競技大会が起源。1950年にスペイン・ポルトガル間で行われた対抗競技が技能五輪国際大会の始まりとして、第1回大会と呼ばれている。日本は第11回スペイン大会(1962年)から参加しており、第19回大会(1970年)を千葉で、第28回大会(1985年)を大阪で開催している。
なお、次回2005年大会は、フィンランド・ヘルシンキで開催され、2007年11月には第39回大会が静岡県沼津市で開かれることが決まっている。


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