日本経団連タイムス No.2729 (2004年7月8日)

政府の「社会保障の在り方に関する懇談会」、メンバーに西室副会長就任

−日本経団連、抜本改革へ支援


社会保障制度全般を検討

年金や医療、介護を含めた社会保障制度全体の見直しを検討するための協議機関として政府が設置する「社会保障の在り方に関する懇談会」に、日本経団連の西室泰三副会長・社会保障委員長がメンバーとして就任することが6日、明らかになった。

同懇談会は、年金だけでなく医療や介護など社会保障制度全般について検討し、さらに税や保険料負担、給付のあり方、年金制度の一元化問題など、広範で重要なテーマを議論する場として新たに設置される。今月の参議院選挙後に正式決定し、月内にも初会合を開催する予定。その後、大きな論点について一通り議論した上で、分野ごとに問題点などを整理し、年内にも論点整理を行うこととしている。

同懇談会のメンバーには西室副会長のほか、石弘光・税制調査会会長や笹森清・日本労働組合総連合会会長、潮谷義子・熊本県知事、宮島洋・厚生労働省社会保障審議会年金部会長、内閣官房長官、内閣府特命担当大臣(経済財政政策)、総務大臣、財務大臣、厚生労働大臣、経済産業大臣、さらに有識者が若干名加わる見込み。

今回の懇談会の設置は、日本経団連の奥田碩会長が4月26日に小泉純一郎首相を訪問した際、社会保障制度全体の見直しを国民に開かれた場で行うよう求めた緊急要請(4月29日号既報)を受けたもの。その協議の場に、日本経団連は積極的に参加する意向を表明していたことから、経済界代表として、西室副会長が参加することとなった。

社会保障制度について日本経団連は、財政や税制とあわせて一体的に改革し、総合的なビジョンを示して国民の信頼・支持を得ることが重要であると考えている。そのため、将来にわたって持続可能な社会保障制度の構築をめざし、同懇談会のメンバーとなる西室副会長を全面的にバックアップすることで、引き続き、その実現に向けて政府等に働きかけていくこととしている。

【国民生活本部社会保障担当】
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