日本経団連(奥田碩会長)の日本ベトナム経済委員会(岡素之委員長)は7月28日、東京・大手町の経団連会館でチャン・ディン・ホアン越日友好議員連盟会長をはじめ、ベトナムの国会議員ら越日友好議員連盟一行との昼食懇談会を開催した。懇談には、日本経団連から岡委員長が出席したほか、日本・ベトナム友好議員連盟の武部勤会長、岸田文雄事務局長も同席し、ベトナム経済の展望と今後の日越関係について意見交換を行った。
懇談の冒頭、岡委員長は、「近年めざましい経済発展を遂げているベトナムに対するわが国経済界の関心は極めて高い」と述べるとともに、ベトナムの競争力強化を目的にベトナムへの外国直接投資の促進に向けた「競争力強化のための投資環境改善に関する日越共同イニシアティブ」(日越共同イニシアティブ)や日越投資協定などの取り組みによって、ベトナムの投資環境の改善が進んでいることを指摘。ベトナム側に対して、引き続きこの動きを支援するよう求めた。
これを受けてホアン越日友好議員連盟会長は、「日越両国の関係は、国交樹立後30年を経過し、現在最も密接な関係にあり、互いに信頼し得る長期的パートナーとなっている」とあいさつ。ベトナム経済については、現在いくつかの問題を抱えているものの、全般的には好調であり、順調に市場経済への移行を果たしつつあると述べた上で、今後10年以上にわたって安定成長を続け、初期的な工業化を達成するとの見方を示した。
さらにベトナム政府が、日本からの一層の投資拡大を期待しており、投資環境に関する日本の改善提案を歓迎していると語った。
その上で、投資環境を改善する意味で、昨年12月にとりまとめられた日越共同イニシアティブの最終報告書の内容については基本的に賛同していると述べ、そのフォローアップにあたっては、項目ごとに担当部局を決め、真剣に取り組んで大きな成果が得られるよう努めるとともに、困難な項目については、その理由をきちんと伝えていくとの意向を示した。