日本経団連タイムス No.2754 (2005年2月3日)

タン・香港特別行政区財政長官が来訪

−奥田会長と意見交換/香港と中国の経済関係、タン長官「対等で緊密」強調


日本経団連の奥田碩会長は1月31日、東京・大手町の経団連会館で、ヘンリー・タン香港特別行政区財政長官と会談した。タン財政長官は「日港交流年2005」記念レセプションへの参加を目的として来日したもの。この日の会談では、香港と中国との経済関係について、意見交換を行った。

この中でタン財政長官は、1997年の香港の中国への返還以降、「1国2制度」の原則のもと、香港と中国は、CEPA(中国本土と香港の経済貿易緊密化協定)の締結や、中国から香港への個人旅行の解禁を行うなど対等なパートナーとして緊密な関係を構築していると述べた。

他方、奥田会長は、中国への過剰投資を懸念する声や、IT技術の革新による日本回帰の動きも一部に見られるものの、長期的な展望の中で、中国はやはり潜在能力の高い成長市場であるとみていることを、改めて強調した。

このほかタン財政長官は、1月28日に開催された「第27回日本・香港経済合同委員会」(日本側団長=兼子勲日本・香港経済委員長、香港側団長=ビクター・ファン香港・日本経済委員長)が成功裡に終了したことに対して、日本経団連に感謝の辞を述べた。

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日港交流年2005=日本・香港間の相互理解と友好関係の強化のため、両国の関係団体が協同でさまざまな事業を展開する。実施が予定されている主要事業は、観光や文化、経済、教育、香港日本人倶楽部50周年記念などの各分野にわたる。

【国際経済本部北東アジア担当】
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