日本経団連タイムス No.2781 (2005年9月1日)

日本経団連洋上研修、研修プログラム固まる

−総合テーマは「職場改革のビジョン」/課題検討を中心に


日本経団連が10月18日から26日にかけて実施する洋上研修の研修プログラムが固まった。41回目となる今回は「職場改革のビジョン」を総合テーマに、研修を通じて新しいリーダー像や職場活性化の条件などを探る。9日間にわたる洋上研修のプログラムは、総合テーマのもとに行われる講義形式の講座と、グループに分かれて討議する課題研修を中心に進められる。
今年は新たな試みとして、グループ討議をリードするコーディネーターのアドバイザー役として、吉田寿・UFJ総合研究所プリンシパルと中島豊・ギャップジャパン人事部長の2氏が乗船。課題研修のアドバイスとともに、吉田氏は「これからの企業・これからの人事」「元気な会社はどこが違うか」をテーマに、中島氏は「やる気が生まれるメカニズム」「こうすればうまくいく部下指導」をテーマにそれぞれ2回講演を行う。
プログラムの中心となる課題討議は、アドバイザーの講演を受けて、(1)討議テーマの設定・分析 (2)研修課題の決定・発表 (3)あるべき姿の検討 (4)職場の現状分析 (5)克服すべき課題の整理――などのステップを踏み、解決すべき課題に対して行動計画を短期計画・中期計画に分けて作成する。

そのほか、講師として柿内幸夫・改善コンサルタンツ常務取締役と深野和男・経営法曹会議所属弁護士が乗船。柿内講師は「いまモノづくりに求められるもの」「問題解決の具体的テクニック」の2つの講演を行うとともに、参加者の抱える課題についてもアドバイスする。深野弁護士は「職場の問題社員への対処法」をテーマに、メンタルヘルス面も含めた職場の法的対応について講演し、個別の相談にも応じる。
また、寄港地・上海では (1)上海凸版有限公司 (2)ダイキン工業上海有限公司 (3)上海タイヤ&ラバー有限公司 (4)上海戯劇学院附属戯曲学校の4企業・団体を訪問し、現場の見学と同時に、意見交換によって交流を深める。

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日本経団連の洋上研修は、1970年に、職場のキーパーソンである管理・監督者向けに、第一線監督者洋上研修としてスタートしたもの。近年、参加者の職種、職位に変化が見られることから名称などを変更し、現在は日本経団連洋上研修として毎年秋に実施している。過去40回の修了生は約1万6000人にのぼる。
洋上研修に関する申し込み・問い合わせは日本経団連出版・研修事業本部研修担当(電話03―5204―1926)まで。

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