日本経団連タイムス No.2783 (2005年9月15日)

奥田会長記者会見

−衆院選結果の評価などで所感


日本経団連の奥田碩会長は12日、東京・大手町の経団連会館で会長・副会長会議後に記者会見を行った。

会見の冒頭、自民党が単独で絶対安定多数(269)を大きく上回る296議席を獲得した11日の衆議院議員総選挙の結果への評価を問われた奥田会長は、自民党がこれだけ勝利するとは予測していなかったとの所感を述べた。その上で、自民党が今回の総選挙で圧勝した要因として、(1)小泉純一郎総理の圧倒的なリーダーシップの下で党が一丸となって選挙戦を戦ったこと (2)主張の中心軸にぶれがなかったこと――などを挙げた。

一方、公示前よりも64議席減らして113議席となった民主党については、主張の中心軸をはっきりさせることが必要であるとした上で、「日本に二大政党制が根づくよう、今一度気を引き締めて、態勢を立て直してもらいたい」と語った。

今回の選挙結果を受けて継続することとなった小泉政権に何を求めるのかとの記者の問いに対して奥田会長は、郵政民営化法案の早期成立のほか、社会保障制度改革や行財政改革、教育改革などの構造改革を、スピード感をもって実施してほしいと述べた。さらに、近隣諸国との外交関係についても早期に改善を図ってほしいと、今後の小泉外交に期待を寄せた。

また、今回の自民党の圧勝で焦点となっている小泉総理の任期延長問題については、個人的には続投して改革を進めてもらいたいと述べる一方、「小泉総理のこれまでの言動や性格を考えると、自ら言われているとおり、(総裁任期を終える)来年9月で辞められるのではないか」と語った。

【社会本部広報担当】
Copyright © Nippon Keidanren