日本経団連タイムス No.2801-03

日本経団連の企業人政治フォーラム（宮原賢次会長）は３日、「第５回～企業人、政治に『言う』～」アンケート結果を発表した。同調査は同フォーラム会員３１２２名（日本経団連会員企業の役員・管理職等）を対象に２００６年１月１０～３０日までの間、インターネットとファクスで実施し、回答のあった７００名（回答率２２％）の内容を集計したもの。それによると、小泉内閣の支持率は８４％に達し、前回調査（２００５年８月１２～２５日実施）から３ポイント上昇した。一方、不支持率は１２％で、前回に比べ５ポイント低下した。

小泉内閣を支持する理由としては、支持者のうち７６％が、「小泉総理のリーダーシップに期待できるから」の理由を挙げた。

今後、小泉内閣が取り組むべき重要課題については、「社会保障制度改革」（３１％）が最も多く、以下「税制改革」（１９％）、「外交防衛政策」（１２％）、「景気・雇用対策」（１１％）、「少子化対策」（６％）、「教育改革」（６％）などの回答が続いた。

支持政党に関しては、「自民党」との回答が７７％にのぼり、小泉政権下での過去最高（２００１年７月の７８％）に迫る支持率となった。

「次の総理」安倍氏４３％

次の総理大臣にふさわしい人物についてきいたところ、安倍晋三氏（４３％）との回答が最も多く、次いで福田康夫氏（１８％）、石原慎太郎氏（８％）、谷垣禎一氏（５％）、竹中平蔵氏（５％）、麻生太郎氏（５％）、小沢一郎氏（４％）などが続いた。

また、消費税引き上げについてどう考えるかでは「消費税率の引き上げはやむを得ない」が７９％だった一方、「直接税や社会保険料を引き上げても、消費税率を上げるべきでない」は５％にとどまった。

本格的な人口減少社会の到来に向けて政府が優先して取り組むべき課題は何かとの問いに対しては、「子育て支援の強化（保育・教育に関する施設・環境の整備や金銭的な補助など）」（５１％）、「雇用機会の確保や雇用形態の柔軟化」（３７％）、「外国人労働者の受け入れ拡大」（７％）などの回答があった。

今後の政権の枠組みとしてどれが望ましいかについては、「自民党単独政権」（５４％）、「自民・公明連立政権」（１９％）、「自民、民主の大連立政権」（１５％）などの回答となった。また、日本は政権交代可能な２大政党制に向かうべきかとの問いに対しては、「思う」が７７％、「思わない」が１６％であった。

企業人政治フォーラムは、今後もこうしたアンケート調査を行うとともに、各種の講演会やセミナー等を通じて、企業人の政治に対する関心を高め、政策本位の政治の実現に向けた活動を行っていく予定である。

企業人政治フォーラム「企業人、政治に〝言う〟」調査結果発表

－小泉内閣支持率８４％、前回調査より３ポイント上昇

「次の総理」安倍氏４３％