日本経団連タイムス No.2809 (2006年4月13日)

スルタン・サウディアラビア皇太子歓迎昼食会開く

−スルタン皇太子が2国間の協力関係の深まりへ期待感を表明


日本経団連、経済同友会(北城恪太郎代表幹事)、日本商工会議所(山口信夫会頭)、日本貿易会(佐々木幹夫会長)、日本サウディアラビア協会(小長敬一会長)の5団体は7日、都内のホテルで、サウディアラビア王国のスルタン・ビン・アブドゥルアジーズ・アール・サウード皇太子の歓迎昼食会を開催した。日本経団連からは、御手洗冨士夫副会長らが出席した。

共催5団体を代表してあいさつした北城経済同友会代表幹事は、経済面においても、日本がサウディアラビアとの関係を極めて重視していることを強調。日本にとってサウディアラビアは最大の原油輸入国であり、昨年は原油輸入の約29%を依存していると述べた。その上で、「サウディアラビアは、世界経済の安定的発展のためには、原油の安定的供給、原油価格の安定が重要であることに理解を示し、OPECなどの場を通じて尽力してきた」として、今後も原油の安定的供給、価格安定化のため一層尽力してほしいと要請した。
また、(1)石油精製・化学、電力、水供給分野への、日本からサウディアラビアに対する投資が合意されており、関連プロジェクトが円滑に進むよう配慮願いたい(2)日本とサウディアラビアを含めたGCC(湾岸協力会議)諸国とのFTAや投資協定に関する政府間協議が成功裏に進むことを期待する(3)サウディアラビアは、WTO加盟が実現したことを踏まえて、通信、保険などへの外資開放、民営化などの構造改革を推進しているが、石油や水関連以外の産業分野を含め、今後一層、両国の経済関係が深まることを期待する――と述べた。
さらに北城代表幹事は、「日本経済の今後の成長性に注目して海外からの対日投資が拡大しているが、サウディアラビアからの対日投資についても拡大することを期待する」と発言した。

これを受けてスルタン皇太子は、世界最大の石油輸出国としてサウディアラビアが自国の発展を追求するだけでなく、石油価格の安定化を通じて、世界経済の発展にも寄与していること、イスラム世界のリーダーとして地域の安定にも努めていることを強調。また、サウディアラビアと日本の関係は発展し続けており、幅広い交流が生まれていることに言及した上で、両国の緊密な協力関係が地域と世界全体の安定に多大な影響を与えていると指摘、2国間の協力関係がますます深まることを願うとの期待を述べた。

【総務本部総務担当】
Copyright © Nippon Keidanren