日本経団連タイムス No.2825 (2006年8月10日)

安倍官房長官と懇談

−再チャレンジ支援で意見交換


日本経団連は7月31日、首相官邸で安倍晋三官房長官と政府の再チャレンジ推進支援会議が5月にまとめた「再チャレンジ可能な仕組みの構築(中間取りまとめ)」をテーマに意見交換を行った。懇談会の冒頭にあいさつした安倍官房長官は、「チャンスのある多様な社会にすることで、眠っている人材を活かすことができる」と述べ、再チャレンジ支援が日本経済の成長にもプラスになると強調した。その上で、(1)新卒者以外にも採用の門戸を広げ、フリーターなどの若者の就業の道を広げること(2)正規・非正規労働者間の均衡処遇を推進すること(3)出産や育児のため一度退職した女性の積極的活用を進めること――などの実現を訴えた。

これに対し、御手洗冨士夫会長は、再チャレンジ支援の重要性に対する認識を共有していることを強調するとともに、例えば、成果に軸足を置いた処遇制度に移行すれば、流動性が生まれて就業のチャンスも増え、再チャレンジ可能な社会が構築されるのではないかとの見方を示した。また、再チャレンジ推進にかかわる取り組みの推進に当たっては、企業の知恵を活用すべきであることを訴えた。

懇談会には、日本経団連から草刈隆郎副会長、勝俣恒久副会長、江頭邦雄副会長も出席し、再チャレンジ支援の方策をめぐって、意見交換を行った。日本経団連側は、均衡処遇について、「現行のパートタイム労働指針を事業主に対して周知し、その趣旨を徹底していくべきだ。公正かつ多様な人材活用に向けて労使での自主的活動を尊重すべきである」と主張した。
また、「採用年齢の引き上げなど一律的な規制が若年者への支援につながるかは疑問。一方、定年のない社会というのは、将来的に大きなテーマであり、慎重に検討すべきである」「職業人として必要な知識・経験を持ったフリーターについては、人物本位で積極的に雇用していきたい。また、若年者雇用対策は費用対効果にも十分配慮すべきである」など、企業の実態を踏まえた上で、慎重な取り組みが重要であることを日本経団連側の考えとして強調した。

【労政第一本部雇用管理担当】
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