日本経団連タイムス No.2849 (2007年3月1日)

御手洗会長記者会見


日本経団連の御手洗冨士夫会長は2月26日、東京・大手町の経団連会館で記者会見を行った。

日銀の追加利上げが景気に及ぼす影響について問われた御手洗会長は、今回の利上げは景気や物価の現状、先行きを総合的に検討した上で判断したものとの見解を示した上で、金融環境はまだ極めて緩和的であり、今回の利上げは実体経済に大きな影響を与えないだろうとの所見を述べた。一方、消費者物価の伸びは依然として低いことから、日銀にはデフレが再燃することのないよう、政府と十分な意思疎通を図りながら、金融政策運営に当たってほしいと語った。

28日に開催されるロシア連邦・フラトコフ首相との懇談については、日本とロシアの経済交流を活発化させていくための方策について、率直な意見交換を行いたいと述べるとともに、特にWTO加盟に伴うビジネス環境の整備やエネルギー分野、輸送分野での協力などについて議論したいとの考えを示した。

また、投資ファンドによる日本企業買収の動きについて御手洗会長は、M&Aは基本的に、企業価値を高めることを目的として行われるべきであるとの考えを示した。

【社会第一本部広報担当】
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