日本経団連タイムス No.2851 (2007年3月15日)

金属主要4業種の労組に回答/春季労使交渉

−「各社の実情」を反映


自動車や電機、鉄鋼、造船など主要4業種の労働組合からの要求に対する回答が、回答指定日である14日に経営側から示された。賃金改善の実施や昨年よりも増額回答した企業が増える一方、同じ業種の中でも、賃金改善額や賃金改善の方法が異なるなど、横並びや一律ではなく、各社の実情を反映したものとなっている。14日の回答に関して、日本経団連の御手洗冨士夫会長は、同日行われた中国地方経済懇談会後の会見で、「各企業が国際競争力や収益力、支払能力などを勘案しつつ、労使で話し合った結果」との認識を示した。

〔電機〕

新しい職種基準による個別賃金要求方式での初めてとなる今回の交渉では、賃金については、東芝やNEC、富士通、沖電気、松下電器、シャープ、松下電工、コロムビア(C&D労協)、富士通ゼネラル、パイオニア、岩崎通信機、富士電機グループが「開発・設計職基幹労働者(30歳相当)」の銘柄で、また日立製作所や三菱電機、明電舎、安川電機が「製品組立職基幹労働者(35歳相当)」の銘柄で、「水準改善額」と「賃金体系是正等」について回答した。
ほとんどの企業が、水準改善額と賃金体系是正等それぞれ500円と回答しているが、日立製作所は賃金体系是正等について「現行処遇制度に関して2007年10月を目途に労使で協議し、必要な見直しを実施する」としているほか、沖電気と明電舎は水準改善額500円、シャープは水準改善額1000円、岩崎通信機は水準改善額500円・賃金体系是正等100円、松下電器は賃金体系是正等1000円と回答している。
年間一時金の回答については、日立製作所が140万9060円(前年145万150円)、三菱電機が157万3000円(同146万9000円)、シャープが170万1258円(同166万6530円)、富士電機グループが5.0カ月(同4.79カ月)となっている。なお、東芝やNEC、富士通、松下電器、松下電工、パイオニア、安川電機は業績連動方式を採用している。

〔自動車〕

賃金については、日産自動車は6700円(前年7000円)、トヨタ自動車は賃金改善分1000円を含む7900円(同昇給分6900円+賃金制度改善分1000円)、いすゞ自動車は500円(同賃金改善分0)、日野自動車は4463円(同4651円)、富士重工は賃金体系維持(同賃金体系維持)、マツダは700円(同賃金改善分0円)、スズキは賃金改善として700円(同1000円)、本田技研はベースアップ900円(同賃金引き上げとして600円)、ダイハツ工業は賃金体系維持分+賃金改善分1000円(同7100円・含む賃金改善分)と回答している。
年間一時金の回答は、日産自動車が213万3000円(昨年222万6000円)、トヨタ自動車258万円(同237万円)、いすゞ自動車が5.0カ月(同5.0カ月)、日野自動車が128万5600円(同135万2400円+7万円)、富士重工が5.0カ月(同4.8カ月)、三菱自工が100万5000円(同91万5000円+α)、マツダが184万5000円(同184万5000円)、スズキが5.9カ月(同5.7カ月)、本田技研が246万8000円(同249万2000円)、ダイハツ工業が5.7カ月+0.1カ月(同5.7カ月+一律2万5000円)となっている。

〔鉄鋼、造船〕

賃金については、複数年協定の中間年に当たるため、年間賞与・一時金についての回答となっている。
鉄鋼では、住友金属が226万円(昨年216万円)を回答、新日鐵とJFE、神戸製鋼は業績連動方式。
造船では、三菱重工が54万円+3.5カ月(昨年48万円+3.5カ月)、石川島播磨が37万円+3.5カ月+特別金3万円(同24万円+3.5カ月+経営再建協力金3万円)、三井造船が27万円+3.5カ月(同16万5000円+3.5カ月+特別協力金3万円)、住友重機が5.56カ月(同60万円+3.5カ月)と回答、川崎重工は業績連動となっている。

【労政第一本部労政担当】
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