日本経団連タイムス No.2857 (2007年4月26日)

日本経団連グリーンフォーラム第1期修了式を開催

−草刈チーフアドバイザー「課長職」の要諦を示唆


企業の中核人材の育成を目的に開講した日本経団連グリーンフォーラム第1期が3月15日に修了した。参加メンバー23名は、昨年7月の開講以来、2回の合宿を含む20講座とメンバー間の相互啓発の中で策定した行動計画・100日プランをスタートさせ、講座の総仕上げに入る。

修了式冒頭、チーフアドバイザーを務める草刈隆郎日本経団連副会長(日本郵船会長)が自身の体験をもとに上司の心得や部下の育成などについて語った。
その中で草刈氏は、「課長職」について言及。課長とは、会社を前に動かす原動力であり、社内の意思疎通の「カナメ」であることを強調した。
また、管理者・教育者として課長のなすべきことについて、部下には正道・正義を教え、その個性を伸ばしつつ、チームプレーの大切さを情熱と使命感をもって体得させることなどを挙げ、さらに「手柄は部下に、責任は自分に」と課長としてあるべき姿の要諦を示唆。さらに、知識と経験が整った、いわば会社生活の青春時代ともいえる課長職の期間を、大きなチャレンジのチャンスの時期ととらえるべきであり、無駄に過ごすことのないようにとアドバイスした。

チーフアドバイザー講話に続いて、アドバイザーの梅津祐良・早稲田大学経営専門職大学院教授と関島康雄・3Dラーニング・アソシエイツ代表が第1期の全講座を振り返り、あいさつした。
アドバイザー両氏は、長期にわたる討議・実習を中心とする訓練も、そのままでは半年もすれば効果が薄れてしまうのが現実であることを指摘。自分の仕事に関することだけではなく、社会・経済・政治などについても広く学ぶと同時に、豊かな趣味を持ち、自身の付加価値を高め、社会に貢献する努力が必要であることなどを強調した。

続いて草刈チーフアドバイザーが受講生に修了証書を授与した。
講座を終えた受講生からは、「いま、まさに自分に必要な実践につながるスキルを学ぶことができた」「自分の行動を振り返る機会が得られ、自分の強み・弱みを知ることができた」「メンバーそれぞれが忙しい中、時間管理をしながら出席する姿が励みになった」などの声が挙がった。
また、指導に当たったアドバイザー・講師に対しても、個別のアドバイスやコミュニケーションなど、きめ細かな指導に感謝の言葉が寄せられた。
修了式を終えた第1期受講生は、各自の策定した100日プランをスタートさせ、100日目には達成状況を報告する会合を開く予定。

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日本経団連グリーンフォーラム2007年度第2期は、5月22日に開講する。第2期はプログラムにマーケティングを加え、アドバイザーとして関島氏のほか大久保幸夫・リクルートワークス研究所所長を迎える。詳細についての問い合わせは日本経団連事業サービス本部研修担当(電話03−5204−1926)まで。

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