日本経団連タイムス No.2860 (2007年5月24日)

「日本経団連フォーラム21」第18期開講式

−茂木アドバイザーらが激励/メンバーが決意と抱負表明


日本経団連は、次代の産業界を担うリーダー育成を目的として毎年実施している講座「日本経団連フォーラム21」の第18期開講式を15日、都内のホテルで開催した。開講式には、第18期のメンバーとなる企業の若手役員・部長クラスのほか、アドバイザーを務める茂木賢三郎・キッコーマン副会長らが出席。同フォーラムのチーフアドバイザーである御手洗冨士夫日本経団連会長からのメッセージ披露、茂木アドバイザーのあいさつ、同フォーラムOB(17期修了生)のあいさつなどの後、メンバー1人ひとりが自己紹介を行い、フォーラムに参加するに当たっての期待や抱負などを語った。

メッセージの中で御手洗会長は、今求められているのは、「新たな状況をつくり出すことのできる人材、ビジネスを変革することのできる人材、自らが先頭に立って変革を推進していくリーダー」であると指摘。リーダーに求められる最も大切な役割として、変革のビジョン、すなわち「めざす先」を明確に描き、その実現に向けてシナリオ・戦略を構想し、人々を巻き込んでいくことを挙げた。

その上で、フォーラム21という研修の場で、一流の講師陣による指導を受けるとともに、集まったメンバーが互いに刺激し合い、啓発し合いながら、経営リーダー・経営幹部ならではの高度の知性、専門性、スピリットを身に付けてほしいとの期待を示した。

茂木アドバイザーはあいさつの中で、フォーラム21の目的は、「グローバルな視点」「透徹した歴史観」「強い倫理観」の3つを兼ね備え、経済社会の発展に尽くす企業経営者を育成することにあると説明。参加メンバーは、ハイレベルの自己実現を達成し、企業経営を通じて社会に貢献する経営者となることをめざしてほしいと述べた。

OBあいさつでは、17期修了生の天野稔・東京電力総合研修センター技術研修部長、桐谷篤輝・大林組理事東京建築事業部営業統括部長が、「講義などを題材に、メンバーが議論し、意見を述べ合うことに意義がある。勉学に励み、研修の場を楽しんでほしい」「フォーラムでは、一流の講師陣の下、リーダーシップなど実際に応用できる事柄について学ぶことができるし、研修を通じて構築される人的ネットワークは貴重な財産になる。メンバーや講師との積極的な交流を図ってほしい」とアドバイスした。

18期生の自己紹介では参加者が「異業種のメンバーとの交流を深め、自己の視野を広げたい」「各講座を受講するごとに、必ず1つは自分の意見・考え方を表明していきたい」などと、同フォーラムに参加するに当たっての決意を述べた。

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第18期のメンバーは32名で、総合テーマは「未来企業のリーダーシップを学ぶ」。茂木氏のほか、竹内弘高・一橋大学大学院国際企業戦略研究科科長、寺島実郎・三井物産常務執行役員・戦略研究所長、山内昌之・東京大学大学院総合文化研究科教授がアドバイザーを務める。来年3月まで、企業経営や国際関係、歴史、政治・経済・社会問題など広範な分野について、各界の第一人者の講演を聴取、メンバー間での討議を行うほか、合宿研修や洋上集中講座、海外視察なども実施する予定。

【事業サービス本部研修担当】
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