日本経団連が毎年秋に実施している洋上研修の2008年度の概要が決まった。第44回となる08年度は10月17日から25日までの9日間、岡部弘デンソー相談役を名誉団長に、客船「ふじ丸」(2万3千トン)で船内研修を行うとともに、上海、釜山に寄港し、企業や学校などを訪問する。
1970年に同研修をスタートして以来、これまでの研修修了者は1万7千名余り。当初に比べ研修期間は短くなっているが、討議を中心とするプログラムは現在も継続し、グループ討議における発言、傾聴、折衝、協働などを通じて、幅広いコミュニケーション能力や人間関係力を身に付け、管理者の責務の重要性を再認識するとともに、変革に挑戦していくマインドを育てていく。職種による問題点を共有しやすく実効性を高めるために、管理者コースと監督者コースに分けて討議を行う。
第44回は「改革の一歩を踏み出す」を総合テーマに、職場を変えるとはどういうことか、どうすれば組織や個人を元気にすることができるのか、自ら先頭に立って変革を推進する道を探る。
研修全体にコミットし、グループ討議の方向性をリードするアドバイザーを関島康雄3Dラーニング・アソシエイツ代表が、また、監督者コースを指導する講師を柿内幸夫改善コンサルタンツ常務が務め、講演・講義のほかグループ討議においても適宜、アドバイスや指導にあたる。
船内研修のほか、寄港地(上海、釜山)では、異文化を経験し多様な価値観に触れ、グローバルな感覚を身に付けることを目的に、企業や学校を訪問し、現地の人たちとの交流を深める。
募集概要は次のとおり。