日本経団連タイムス No.2891 (2008年1月31日)

「日本経団連グリーンフォーラム」1月講座開催

−「共感をつかむプレゼンテーション」をテーマに、講演聴取し実践的演習も


プレゼンテーションとは、自分のアイデアを聞き手に論旨明瞭にプレゼントし、相手の心と体を動かすこと――。

日本経団連グリーンフォーラムは23日、都内で1月度の月例講座を開催、菅野誠二ボナ・ヴィータ代表取締役を講師に迎え、「共感をつかむプレゼンテーション」をテーマに講演を聴取。その後、ピラミッド・ストラクチャーやチャートを使った実践的なプレゼンテーションの演習を行った。

菅野講師の講演概要は次のとおり。


プレゼンテーションを得意とする人は少なく、多くは経験不足のため、あがりや緊張を覚える。しかし、企業活動をする上でプレゼンテーションは不可欠であることから、そのスキルを磨くためには、思い込みの数々を排除しなければならない。例えば、地位が高いというだけでその場には意味のない人を招集したり、結論を後回しにして理由と状況の説明に終始したり、資料や情報をくまなく織り込んだり、質問が出ないことを喜ぶような姿勢を取ることなどである。このような思い込みのポイントを意識しながら、場数を踏んでいくことでスキルは向上する。

プレゼンテーションの手順は、大きく分けて三つのステップがある。

第1ステップは、「ニーズと状況の把握」である。なぜプレゼンテーションが必要で、解決すべき課題は何かを、はじめに明確にすること。そして、聞き手に何を伝え、どうしてほしいのかを目的に、論旨明瞭なアイデアをプレゼントし、相手の心と体を動かすことである。そのとき大切なことは、意思決定者だけでなく、見落としがちな影響力者の存在を頭に入れておくことである。また、場面に応じて使用する機材や手法を変えることも必要とされる。

第2ステップは、「内容設計を行う」である。プレゼンテーションの中で最も伝えたい中核を決め、完結したメッセージを準備しておくこと。そして、より効果的、効率的なコミュニケーションのためにピラミッド・ストラクチャーを用い、そこから結論を導く合理的訴求が不可欠とされる。ピラミッド・ストラクチャーには因果関係型と帰納法型がある。因果関係型は、状況がとらえやすく自然に考え方が伝わるが、結論の確信度があいまいになる。一方、帰納法型は、結論が明確になる分、口調が強くなりがちである。この二つのタイプは混合できるので、相手と内容を吟味して使い分けることが肝要である。またピラミッド・ストラクチャーをビジュアル化し、シンプルにつくったチャートを用い、それにわかりやすいメッセージタイトルを付けることも大事である。

ここまでの準備をして、第3ステップの「実演」となる。自信と確信がない主張に、相手は説得されないことを肝に銘じ、入念なリハーサルと設備機材のセットアップを欠かしてはならない。現場では、アイコンタクトを確立し、自然体で立ち、身振りを交えながら実演をする。また質問は、参加意識を高めるチャンスととらえ、その意図を確認しながら進めていくことである。

【日本経団連事業サービス研修担当】
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