![]() カウエン首相(左)と小林共同委員長 |
日本経団連の小林喜光ヨーロッパ地域委員会共同委員長は1月13日、東京・大手町の経団連会館においてアイルランド共和国のブライアン・カウエン首相一行と懇談した。懇談におけるカウエン首相の発言要旨は以下のとおり。
アイルランドは過去15年にわたり高い経済成長を謳歌してきた。高成長実現のカギは、若く有能な人材、イノベーションへの注力、ビジネス・フレンドリーな政策、グローバル化である。アイルランドの法人税率は12.5%とOECD加盟国の中で最も低いレベルにあり、海外から多くの投資を集めるとともに、国内の起業促進に貢献してきた。なお、法人税をEUで統一することは予測可能な将来においてはない。
アイルランドはEU加盟国中第4位の対日輸出国であり、1人当たりの輸出額では第1位であるが、両国間の貿易は少額にとどまっている。今回の訪日の目的はその拡大である。
観光地としてのアイルランドの魅力もぜひ知ってもらいたい。直行便はないが、欧州のハブ空港からのアクセスは改善している。治安に関してマイナスのイメージがあるようだが、事実ではないので、観光庁を通じて正確な情報提供に努めたい。近年、文化面で交流が深まり、アイルランドを知ってもらう機会が増加していることは喜ばしい。日本との距離は着実に近付いている。