日本経団連タイムス No.2947 (2009年4月16日)

新会館ほか3棟が合同で竣工式

−国際ビジネス拠点に期待感/石原知事らが祝辞


日本経団連は、大手町一丁目地区第一種市街地再開発事業に参画し、大手町合同庁舎第1・2号館跡地に、2007年4月から新会館の建設を進めてきたが、1日完成・引渡しを受け、10日、地権者、事業パートナー合同で3棟全体の竣工式を執り行った。この再開発は、東京・大手町をビジネスの拠点として再生することを目的とする国の都市再生プロジェクトであり、その第一陣となる。

竣工式ではまず、地権者、事業パートナー、設計・施工会社の代表者ら約150名が参加し、神田神社の神職により神事が粛々と執り行われた。

引き続き開催された竣工披露式には、関係者約250名が参加。あいさつした田中清日本経団連専務理事は、「一昨年の4月に着工以来、2年という短い工期だったが本日、無事に竣工式を執り行うことができた。こうして完成した姿を見ると、オフィスビルとして大手町における新しいシンボルになるのはもちろん、大規模な国際会議場やホールなどさまざまな施設を備えており、他に例のない仕上がりになっている。また、建築にあたっては、防災面を一層強化するとともに、省エネルギー化を図っており、今後の再開発のモデルとして、大きな役割を果たせるものと考えている。これもご関係の方々のご支援・ご協力の賜物と心から感謝している。今後、再開発は第二次、第三次と続いていくが、この大手町が国際ビジネスの拠点として、国内外から要人やビジネスマンが多数集まり、活気にあふれる街になるよう、日本経団連としても、先頭に立って尽力していきたい」と述べた。

その後、東京都知事の石原慎太郎氏、国土交通副大臣の金子恭之氏、千代田区長の石川雅巳氏らが祝辞を述べた。石原氏は、「東京を住みやすい、すばらしい街にしていきたいと思っている中、表玄関である大手町にこのようなすばらしい施設が完成したことは、東京の将来にとって意義深い」とあいさつ。金子氏は、「昨今の大変厳しい経済情勢の下で、連鎖型再開発の第一弾として、大手町地区を高い国際競争力を備えたビジネス拠点として生まれ変わらせることとなる再開発事業の第一陣が竣工を迎えたことは関係者の方々の努力の賜物である」と述べた。また石川氏は、「これから第二次、第三次の再開発が着実に行われていくという意味では、日本経済の回復の下支え、けん引役になる」とあいさつした。

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今回の再開発は03年1月、大手町地区が「大手町合同庁舎跡地の戦略的活用による国際ビジネス拠点の再生」として、国の都市再生プロジェクトに指定され、国有地を種地として、区画整理事業と法定再開発事業を組み合わせた、わが国初の大規模な連鎖型再開発であり、経団連会館、JAビル、日経ビルの3棟からなる。新会館は日比谷通りに面し、地上23階・地下4階建て。新会館の2階から5階は国際会議場や経団連ホールなど各種の会議場を備えており、これらの会議場は5月8日に営業を開始する。

【新会館建設準備室】
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