日本経団連タイムス No.2962 (2009年8月6日)

第4期の合宿講座を実施

−変革期のリーダーの役目や戦略的マーケティング手法などを学ぶ
/日本経団連グリーンフォーラム


5月に開講した第4期日本経団連グリーンフォーラムが7月17、18の両日、東京都府中市で合宿講座を実施した。初日は関島康雄3Dラーニング・アソシエイツ代表を、2日目は菅野誠二ボナ・ヴィータ代表取締役を講師に、変革期のリーダーの役目や戦略的マーケティング手法などを学んだ。

初日の「変革をつくるリーダーシップ」で関島講師はまず、90年代以降の経済環境の変化によって企業の競争の仕方や速度が大きく変化したことから、戦略理論やリーダーシップがますます重視されるようになった状況を整理。このような変革期には「変化は当然」という企業文化の醸成が不可欠であり、人材ポートフォリオを中心とした経営資源の組み替えや事業の選択・集中が重要であることなどを、海外の事例とともに解説した。

続いて、こうした変革期に求められるリーダーの役割と必要なスキルについてグループ討議を行い、討議結果を踏まえ関島講師が全体を総括した。その中で関島氏は、変革期のリーダーとは「たとえ途中で方針が変わっても、信頼してついて行くことができる頼もしい存在」とし、「リーダーシップは自分自身で育て、自得するもの。何より『普段』が大事」と結んだ。

合宿2日目は、戦略的マーケティングマネジメントがテーマ。指導に当たった菅野講師は、経営者や企画・マーケティング担当者が現在抱えている課題や悩みを列挙し、ITイノベーションやメディアの変化によって、物の売り方が地殻変動的に変化している状況を説明。こうした状況の中で、成功している企業の技法・手法を紹介した。

さらに、マーケティングには大胆さや割り切りが必要であることや、全社戦略として市場の魅力度と自社の強みの側面から事業・商品ポートフォリオを考えることが重要であることなどを示唆した。

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日本経団連グリーンフォーラムは、業務遂行力の向上をめざし、マネジメントスキルについて体系的に学ぶ実践的なプログラム。5月に第4期を開講し、来年3月の修了式までに、キャリアデザイン(7月2日号既報)、リーダーシップ、マーケティング、コーチング、ロジカル・コミュニケーション、ファシリテーション、ビジネス・ネゴーシエーション、プレゼンテーション、プロジェクトマネジメントなどの技法を、実習を中心に学ぶほか経営者講演なども取り入れている。

全講座修了後には参加者全員が修了式翌日を起点とする100日間の行動計画と、実行を担保する工夫を策定、100日後に成果報告を行う。

同講座に関する問い合わせは日本経団連事業サービス(電話03‐6741‐0042)まで。

【日本経団連事業サービス】
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