日本経団連タイムス No.2977 (2009年12月3日)

「改正育児・介護休業法・実務セミナー」を開催

−実務上想定の諸課題を弁護士が解説


解説する石井弁護士

日本経団連事業サービスは11月19日、都内で「改正育児・介護休業法・実務セミナー」を開催した。改正育児・介護休業法(改正育介法)は今年7月に公布され、来年6月末までの間に段階的に施行されることとなっている。今後各企業では、就業規則や労使協定の見直しなどの対応が迫られることから、同セミナーでは、労働問題を専門とする経営法曹会議所属の石井妙子弁護士を講師に招き、改正のポイントと企業の実務上の留意点について、人事・労務担当者向けに、解説をしてもらうとともに、質疑応答を行った。

講演の冒頭、石井弁護士は今回の改正は、少子化対策の観点から、男女ともに子育て等をしながら働き続けることができる環境を整備することを目的としていると述べた。その後、事業主は3歳までの子を養育する労働者に対し、所定労働時間の短縮を選択できるように措置しなければならないことや、請求があった場合に所定外労働の免除をしなければならないこと、子の看護休暇の拡充、パパ・ママ育休プラスの創設、介護休暇の新設など、改正項目を一つずつ詳細に解説した。

特に今回新たに義務化された所定労働時間の短縮措置の義務化については、すでに短時間勤務制度を導入している企業においても、1日の所定労働時間を6時間とする制度がない場合には、新たに6時間の制度を設けなければならないことや、業務の性質や実施体制から、短時間勤務制度の対象とすることが困難と認められる業務については、労使協定により制度の適用除外にできることなど、詳細な解説を行った。

また、育児休業や所定労働時間の短縮措置、所定外労働の免除など、諸制度の適用申出や取得を理由とした解雇・その他不利益な取り扱いの禁止が法令上整備されたことについても、時間をかけて解説。「事業主が講ずべき措置に関する指針」において具体的に不利益な取り扱いとなる行為の例示として、(1)労働者が希望する期間を超えてその意に反して、所定外・時間外・深夜業の制限や所定労働時間の短縮措置を適用すること(2)昇進・昇格の人事考課において不利益な評価を行うこと――が追加される予定であることを説明した。

続いて行われた参加者との質疑応答では、所定労働時間の短縮措置の対象労働者の選定方法や労使協定で適用除外とした場合の代替措置、短縮した時間分に応じた給与の取り扱い等、各社が実務面で今後想定される諸課題について、多くの質問が出された。

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