日本経団連タイムス No.3015 (2010年10月7日)

第46回日本経団連洋上研修団出発

−「強い組織・熱い職場をつくる」/新しいリーダー像や職場活性化の条件探る


自らが先頭に立って変革を推進していく――。企業の第一線で活躍する管理者・監督者138名が5日、「強い組織・熱い職場をつくる」を総合テーマに、新しいリーダー像や職場活性化の条件などを探る8日間の洋上研修に出発した。

出港を前に研修船「ふじ丸」(2万3千トン)のデッキで行われた結団式・壮行式では、まず、研修団の坂根正弘名誉団長(日本経団連副会長・コマツ会長)が、「会社も国も大きく変わるときはトップダウンだと言われる。確かに会社を大きく変えるのはトップダウンだが、それを長続きさせるのはミドルアップ、ミドルダウンであり、ミドルが上を動かし下を動かすという力を失ったら長続きしない」とあいさつ。また、若いうちは“借方人生”との考え方があるが、“借方”“貸方”のどちらか一方ということはなく、今回の研修でも、みんなに貸すつもりで知恵を出してほしいと語った。

来賓として出席した神奈川県経営者協会の高橋忠生会長(日産自動車特別顧問)が、「(寄港地の)韓国の産業界は近年、大きく躍進しており、そうした国を肌で感じることができるのは非常に良い機会。また、たくさんの異業種の方との交流の機会を通じて、皆さん自身の考え方、発想の仕方の大きな転機となる」と参加者を激励した。

続いて、川本裕康日本経団連常務理事が、研修の成功と研修修了後の参加者の活躍への期待を表明。また、研修のアドバイザーを代表して、明治大学大学院教授の野田稔氏が登壇し、「大きな視野でこれからの日本の未来を一緒に考えていきたい」と力強く語った。

これに応え、団員を代表してプリンスホテルの神田泰寿氏が、「職場において変革の推進者となれるよう、新たなリーダーシップのあり方を学び取りたい」と決意表明した。

参加者は船内で寝食を共にしながら、講演や実務講座などを受講する。また、班・グループごとに、ディスカッションを通じて、研修課題の決定から行動計画の策定までを行う。一方、寄港地研修では韓国の仁川(インチョン)で企業・団体を訪問し、現地の実情を視察する。

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