日本経団連タイムス No.3022 (2010年11月25日)

米倉会長記者会見


日本経団連の米倉弘昌会長は22日、東京・大手町の経団連会館で記者会見を行った。

■ 「新成長戦略」など

補正予算の成立および「新成長戦略」の実現に関して米倉会長は、まず、7−9月期の実質GDPが年率3.9%増となったことについて、「エコ製品の駆け込み需要や猛暑により消費が伸びたためと理解している」と語った。そのうえで、欧米経済の動向や日本の雇用情勢を踏まえれば、第4四半期は非常に厳しいと予想されると指摘。菅内閣には、景気を下支えする補正予算を早期に成立させるとともに、「強いリーダーシップを発揮し、『新成長戦略』をはじめ、政権の掲げる目標の実現に死に物狂いで取り組んでほしい」との期待を示した。

日本とEUのEIA(経済統合協定)について米倉会長は、「EU側は、非関税障壁の撤廃などへの(日本の)対応が進んでいないとして慎重である」との見方を示した。また、来年7月に韓国とEUとのFTAが発効すれば、日本の自動車産業や電器産業は関税面で非常に不利な状況になるとの懸念を表し、EUとのEIAの締結に向け速やかな交渉入りを期待すると述べた。

【社会広報本部】
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