経団連タイムス No.3070 (2012年1月19日)

タイ、ミャンマーを経団連代表団が訪問

−枝野経産相とともにインフラ整備等の協力めぐり意見交換


日ミャンマー閣僚級官民政策対話(13日)

10日から15日にかけて、経団連の川村隆副会長・アジア・大洋州地域委員長、小林栄三日タイ貿易経済委員長らのメンバーが、枝野幸男経済産業大臣とともにタイ、ミャンマーを訪問した。

タイでは、昨年秋の大洪水で多くの日系進出企業が深刻な被害を受けたため、インラック首相が、復旧に必要な機械や部品の迅速な輸入のための通関手続きの簡素化、作業に携わる外国人労働者の受け入れ緩和を迅速に実施した。そこで、訪問団はこうしたタイ政府の対応に謝意を伝えるとともに、一層の柔軟な措置や恒久化を要望した。また、2015年のASEAN経済統合後を見据え、抜本的な治水対策の実施と、わが国官民との連携による災害に強いサプライチェーンの構築を提案した。これに対し、タイ側からは、最大の投資国である日本の信頼を維持するため、あらゆる対応を取るとの説明があった。

ミャンマーは、成長著しいASEANにあって、90年代後半からの欧米諸国の経済制裁により経済が低迷していた。それが、昨年3月の民政移管後、民主化と対外経済開放が進展、欧米との関係が好転しており、日ミャンマー経済関係にも新たな可能性が高まっている。そこで、川村副会長から同国政府に対し、特に電力などの基幹インフラ整備の重要性を伝えた。また、経団連では先月、アジア・大洋州地域委員会にミャンマー部会を設置しており、今回は、経団連とミャンマー政府が話し合う枠組みの再開を提案した。

経団連は、今後も政府と連携して両国との経済関係強化に努めていくこととしている。

【国際協力本部】
Copyright © Keidanren