経団連タイムス No.3078 (2012年3月15日)

米倉会長記者会見


経団連の米倉弘昌会長は12日、東京・大手町の経団連会館で会長・副会長会議後に記者会見を行った。

冒頭、米倉会長は、ASEANミッションを振り返り、シームレスな事業環境を整えることで、アジア太平洋地域全体の経済成長も加速すると指摘。2020年までのFTAAP(アジア太平洋自由貿易圏)構築に向け、TPPならびにCEPEA(東アジア包括的経済連携)を着実に進めるべきとの考えを伝えたところ、訪問各国の首脳から賛意が表されたと語った。また、すでにTPP交渉に参加しているベトナム、マレーシア両国からは、日本の参加がTPPの価値を高めるうえで重要であり、一刻も早い交渉参加に期待が寄せられたことを紹介。まだ交渉に参加していないフィリピンでは、ASEANを一体ととらえた協議を求められたと述べた。

日本経済について米倉会長は、民間金融機関のギリシャ債務削減がまとまったことを受け、安堵感から為替が動いているとの見解を示すとともに、為替がこの水準まで来ると経済に少し明るさが出てくると述べた。他方、欧州各国が厳しい緊縮財政を長期間続けるなかで実体経済への悪影響が広がることに懸念を示し、注視していくことが必要であると指摘した。

【社会広報本部】
Copyright © Keidanren