今年3月ブラジル・サルバドールでISO(国際標準化機構)のSR(社会的責任)に関するワーキンググループ(WG)第1回総会が開催された後、9月26日(月)から30日(金)にタイ・バンコクで開催される第2回総会に向けて、次のようなスケジュールで作業が進められています。
6月末まで |
以下のタスクグループにおける討議。
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6月30日 | 各TG/ITG幹事は、各TG/ITGの討議をまとめた「論点整理」をWG議長・事務局に提出。各国のエキスパートに配付してコメントを求める(8月31日締切)。 |
7月末まで | ITG4、5、6の幹事が共同でガイダンス文書の構造案をとりまとめる。 |
7月31日 | WG議長・事務局は、ガイダンス文書の構造案を全エキスパートに配付し、コメント募集(8月31日締切)。 |
SRに関するWGは、6つのカテゴリー(産業界、消費者団体、労働団体、NGO、政府、その他)のステークホルダーが集まって規格づくりを行う、ISO初めての試みです。その結果、第1回総会では混乱や行き違いが見られたことから、ILO、米国、産業界などから改善に向けた問題提起が行われています。日本経団連としても、次回バンコク総会で議事が混乱しないよう、以下の5つの改善提案を出すことを、ISO/SR国内対応委員会に働きかけています。
3月の第1回総会では、ガイダンス文書の構造案を決められず、(1)ステークホルダー・エンゲージメント/コミュニケーション(ITG4)、(2)SRの定義、範囲、原則、対象(ITG5)、(3)組織への適用(ITG6)の3つの規格策定グループが暫定的に設けられました。各ITGでは、6月末までに、ガイダンス文書の構成を決める上で必要な検討課題を整理することとなっていましたが、全体像なき各論の議論は混乱しました。
そうした中で、日本の産業界エキスパートには、毎日数十件と届く電子メールでのITGの議論に、各国産業界と連携しつつ適宜対応いただいています。さらに、社会的責任経営部会のISO対応チームで精力的に検討を重ねていただき、3月の日本提案をブラッシュ・アップしたガイダンス文書の構成案を作成しました。このガイダンス文書の構成案は、産業界エキスパートから規格策定グループのエキスパートに提出しました。
規格策定グループにおける論点、日本産業界が提案したガイダンス文書の構成案などの詳細は、次号(来週発行予定)でご紹介します。