[ 日本経団連 | 企業人政治フォーラム ]

「我々が求める政治」に向けたアクション


昨今の日本は、「政治家と秘書と金」をめぐる疑惑が毎日のように報道されており、ますます政治に対するイメージが悪くなり、国民は政治に「諦感」しか持っていない。

しかし、これは政治家とそれを取り巻く永田町周辺居住者だけの問題であろうか?

「政治家悪玉論」を全面に押し出し、全ての政治的責任を政治家個人に向けることによって、国民自身は傷つかないようにしているのではないか。

政治家を選挙で選ぶのは国民であり、国民が真剣に、「この人に政治家になって欲しい」という人を担ぎ出し、選挙で当選させれば、皆が政治の重要性を意識して政治家を選出すれば、政治は良くなるだろう。政治家を変えても政治が代わらないのは、政治家を選ぶべき国民の意識が変わらないからである。

今の日本国民には、国家が国民を守るのではなく、国民が国家を守るものということをわかっていない。自由と権利ばかりを主張し、自己中心的にしか考えられない人が増えた。生活が豊かになり、権利には義務が必ずついてくることを忘れている。また国家がいかに大切で得難いものであるかもわかってない。

このような国民に国家意識を持たせるにはどうすればよいだろう。

一つの案として、国民に一定期間の兵役を義務づけてはどうだろう。軍隊(自衛隊)に入隊すると、好き嫌いに関わらず、日本国を守ることが仕事となる。ここで、1年でも良いから入隊すると、国は自分たちが守るものであり、守るべき国家があることを体感する。また、政治の重要性をも認識するものと考えられる。

一方で、今の政治は、選挙が全てであり、候補者は選挙に当選することに全勢力をつぎ込み、選挙に通ることが目的になってしまい、当選してしまうと、本来の目的を見失っている。

この問題に対し、例えば、以下の選挙制度はいかがだろう?

選挙区毎に絶対的な基準となる得票数を事前に決めておき、それを上回った候補者は全て当選とする。その代わり、インターネットなどを用いて定期的に支持率を調査し、規定の支持率を失った者はすぐに失格とする。

これにより、熾烈な選挙活動は緩和され、日々の行動が重視されるため、今まで以上に政策活動に力を注ぐのではなかろうか。

以 上

この小論文は、企業人政治フォーラム主催の政治集中セミナー出席者からご提出いただいた参加者個人のご意見です。

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