[ 日本経団連 | 企業人政治フォーラム ]

「求める政治」へのアクション


日本が未曾有の苦境にあるさなか、国会では毎日のように不毛な泥仕合が繰り返されています。泥仕合の主役になっている方々は別として、一人ひとりの国会議員は何を考え、どのような活動をしているのでしょうか。

当選回数の少ない若手議員の皆さんが、この状況を憂えていることは想像に難くありませんが、彼らは部会や政調会で勉強のまっ最中で、まだご自分のオピニオンを披瀝するまでに成長していないのでしょうか。永田町の掟を理解し、その上で活躍の場を与えられるという年功序列的慣行が、政治の世界の活力を奪っているように思えます。国会のパワーを思い切って若手にシフトしていく世代交代が今こそ必要なのではないでしょうか。

霞ヶ関の資料を読みこなすために、部会や政調会での勉強が大切なのはわかりますが、議員の皆さんは若いうちにもっとチャネルを広げ様々なセクターの人たちと討論しながら政策をつくり上げていって欲しいと思います。すでにそうした努力をしている若手議員もいらっしゃいますが、一般には政務(次)官ぐらいやらないとチャネルづくりの機会には恵まれないようですし、チャネルも特定の業界や団体に限られるのが現実のようです。

私たち企業に働くものは、一人ひとりは狭い世界にいるかも知れませんが、集まればいろいろな知恵を出すことができるはずです。また、一人の生活者としての意見も言えます。

たとえば、経団連のようなところが窓口になって若手議員から「自分の政策をつくりたい」「これこれの課題について勉強し、議員立法に持ち込みたい」といった企画書を出してもらう。その団体は若手企業人をプールしておき、その企画書に興味をもつ人に手を上げてもらい、企業人と議員とが真剣に政策論議を行う場を提供する、といったことができないでしょうか。企業のシンクタンクとは一味違う、議員の政策立案のよきパートナーになると思うのですが。もちろん、この会は議員も含め全員が手弁当です。

以 上

この小論文は、企業人政治フォーラム主催の政治集中セミナー出席者からご提出いただいた参加者個人のご意見です。

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