『企業のための生物多様性入門』
発行のお知らせ
1999年 6月
本書は、世界的な環境保全団体であり生物多様性条約の基本的な枠組みや条文を起草したIUCN(国際自然保護連合)と、産業界の観点から持続的開発に向けた取組みを行なっているWBCSD(世界環境経済人協議会)が共同出版した "Business and Biodiversity" の日本語版です。企業の最高経営責任者、業務責任者、環境保護責任者、現場責任者等を対象として、生物多様性条約が各企業に与える影響や、企業活動レベルでの管理手法、生物多様性保全に関わる経済的コストと利益について記されています。
環境問題に取り組みはじめた企業は増えてきましたが、生物多様性にまで目を向けた事例はまだ少数に過ぎません。本書は、企業活動に携わる人々が、どのようなプロセスで条約の条文を実際の行動に映していくことができるのか、なぜ今そうしなければならないのかについて理解するための一助となります。また、生物多様性の保全に対して企業が努力している多くの実例が示されており、ビジネスマン以外の読者にとっても、企業の積極的な姿勢を知る上で大いに役立つものと思われます。
経団連自然保護基金事務局では、本書を無料で配布しております。ご関心の向きは、下記宛ご連絡ください。
(無料配布は終了いたしました)
- 【内 容】
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第1章 企業はなぜ生物多様性に関わるべきなのか?
- 生物多様性条約
- 企業の生物多様性条約施行プロセスへの関与
- 挑戦にどう応えるか
第2章 生物多様性について
- 生物多様性とは何か
- 生物多様性はなぜ重要か
- 生物多様性の分布
- 生物多様性に対する認識の変化
- 共通の目標に向けて
- 条約のプロセスへの参加
第3章 生物多様性条約
- 世界的なニーズに応えて
- 国のアクションプラン
- 多様なニーズに応える
第4章 生物多様性条約の内容
- 条約の構成
- 企業に関連する条項
- 戦略的な計画の必要性
- 持続可能な利用
- 奨励措置
- 地域固有の知識や慣習の活用
- バイオセーフティー
- 生物多様性のための資金調達
- 情報の共有化
第5章 生物多様性条約における企業にとっての課題とチャンス
- 企業の課題
- どの業種が最も強い影響を受けるか
- 締約国会議(COP4)における企業の重要課題とチャンス
- 天然資源部門
- その他のセクターの課題
- 今後の問題
- 開かれているチャンスの窓
第6章 経験の共有:企業と生物多様性(具体例)
- 森林と生物多様性
- 医薬品と生物多様性
- 鉱業と生物多様性
- 目録作成と監視
- 政策及び戦略の必要性
- 地域社会の利益のために
- 生物多様性と伝統的知識
- 今後のパートナーシップの構築
第7章 生物多様性条約と企業部門の関わり
- 企業はどのように関与できるか
- 国際レベルでの企業の取組み
- 企業レベルでの参加
- 環境管理計画を作る
- 次のステップ
- 【本件ご連絡先】
- 日本経団連自然保護基金事務局
電 話: 03(5204)1697
FAX: 03(5255)6367
以 上
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