電気通信審議会答申(NTTのあり方)に関する豊田会長コメント

1996年2月29日
社団法人 経済団体連合会


  1. 長年の懸案であるNTTのあり方を含め、情報通信産業のダイナミックな発展のための方策について、約1年にわたる審議を経て、本日、答申を取りまとめられた那須会長はじめ関係者の方々のご苦労に敬意を表したい。

  2. 経団連としては、規制緩和を中心とする通信行政の抜本的な見直しを行い新たな競争の枠組みを構築する必要があること、また、これに関連して従前の通信行政からルール策定・監視機能を切り離し、これを担う独立した透明性のある機関の設置も検討に値すると主張してきた。
    この点、答申が競争の促進を打ち出し、通信行政の新たな展開に言及していることは評価する。ただ、ルールの策定と監視機能の強化ならびに独立性・透明性の確保という点については、接続の問題に限定した形で郵政省における機能の充実・強化に触れているだけであり、さらに踏み込んだ検討が必要であると思われる。

  3. NTTのあり方については、再編成が必要であるという答申を取りまとめられたことは一つの識見であり、敬意を表したい。これについては、今後、政府、さらには国会において、国民生活の質の向上とわが国産業全体の国際競争力の強化という大局的見地から議論を尽くし、結論を出されることを望む。


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