与党証券市場等活性化対策中間報告に関する今井会長コメント

2001年2月9日
(社)経済団体連合会


3月期末を控え、株式市場は不透明な情勢にある。株式市場の低迷は、わが国金融システムへの不安感を招く惧れがあるだけでなく、景気にも悪影響を及ぼすものであり、憂慮される。このような事態に対し、極めて迅速に、包括的な対策を取りまとめられた与党の方々のご苦労に心から感謝申し上げたい。

間接金融に偏った金融システムを、直接金融中心の姿に改めていくためには、広がりと厚みを備えた健全な証券市場を実現する必要がある。今回の中間報告は、金庫株の解禁をはじめ、立ち遅れていた法制・税制等の市場基盤の整備に重点を置いたものであり、これを契機にさらに検討を深め、直接金融中心への流れを加速すべきである。

同時に、社会保障制度、地方財政、税制を包含した構造改革の道筋を示すグランド・デザインを早急に策定し、わが国経済・金融に対する内外の信認を高める必要がある。

もとより、株価の回復は、企業努力を通じた業績回復と、バブル経済の負の遺産の清算により、実現されるものである。経済界としては、なお一層の経営の効率化、過剰債務・不良債権問題の処理に向け、経営再構築、企業再編等、構造改革に全力を挙げて取り組んでいく決意である。

以 上


日本語のホームページ会長コメント目次