『今後の経済財政運営及び経済社会の構造改革に関する基本方針』に対する今井会長コメント

2001年6月21日
(社)経済団体連合会


『基本方針』は、国民が強く求めている構造改革の青写真を明らかにしたものであり、高く評価する。とりわけ、国・地方関係につき総合的に制度改革の方向を提示したこと、平成14年度予算につき中期的な観点も踏まえ大枠を定めたこと等は画期的と考える。『基本方針』により、国民の将来不安の軽減、わが国経済社会に対する信認の向上が期待される。

次は実行である。聖域を設けない構造改革だけに、関連する法令、予算等の取りまとめには、これまで以上に困難が伴うと見通される。小泉総理大臣の強力なリーダーシップ、与野党挙げた推進体制の構築を強く望むとともに、経済界としても全力を挙げて支援していく所存である。

構造改革は痛みを伴う。最短でも2〜3年の低成長は避けがたい。経済界はこれを覚悟し、経済の構造改革を推進する決意である。同時に、広く国民にも、性急に成果を求めるのではなく、中長期的視点に立って改革に協力するよう呼びかけたい。

『基本方針』は未だ定性的な方策にとどまっている。中長期にわたる構造改革を着実に実現していくには、定量的な見通しとこれに基づいた具体的な施策、スケジュールが必要となる。経済財政諮問会議がさらに検討を深め、速やかに経済財政の中期的計画を策定することを期待する。

以 上


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