今回の改造は、これまで仕上げられなかった不良債権処理を加速化させるという小泉総理の意思表示ではないか。
なお、竹中経済財政大臣が金融担当大臣を兼務することになったが、体力的にも能力的にもやれる方だと思う。
公的資金を使って不良債権処理を加速させる方法として、資本再注入という直接的な方法と、RCCの機能を活用する間接的な方法とがあるが、どちらがよいとは言えない。
金融庁の特別検査により確度の高い数字が把握されているので、さらなる特別検査は必要ないと考える。2年、3年の内という期限も早める必要はない。
なお、不良債権処理を加速化させると、その過程で倒産や雇用問題が生じることは避けられないので、政府はセーフティ・ネットの拡充を図らなければならない。
米国経済は自動車を除いて落ち込んでいる。景気回復も遅れるようであり、それに連動して、わが国の景気回復も遅れるのではないかと見ている。