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記者会見における奥田会長発言要旨

2003年6月9日
(社)日本経済団体連合会

【景気について】

株価が上がってきた。企業業績が徐々に良くなっている。株価が上がれば資産デフレが解消し、消費も設備投資も増える。(景気については)楽観的な芽が出てきたと思う。

【消費税について】

まずは歳出を大幅に削減すべきであり、これなくして消費税率の引き上げはおかしいとの意見を聞くが、われわれも、大幅な歳出削減がどのように行われるかを見極めているところである。年初に発表した「新ビジョン」で消費税率の引き上げを主張して以来、関係閣僚はじめ各方面で消費税が話題にのぼるようになり、社会にそれなりの影響を与えることができたと考えている。

【各国とのFTA(自由貿易協定)について】

先週、タイのタクシン首相、韓国の盧武鉉大統領と相次いでお会いした。メキシコとともに、タイ、韓国とのFTAについて、できるだけ早く交渉を進めてほしいと考えている。(日本の)農業問題が大きな障壁であり、これをいかに解決していくかが早期締結のカギであると思う。日本としては、できるだけ早く、いろいろな国とFTAを締結することが必要だと思うが、そのためには農業の改革を行って生産性を上げることが課題である。

【三位一体改革(国の補助金、地方交付税、税源移譲)について】

小泉総理は、税源移譲を突破口に三位一体で改革を進めると発言しており、現在、その方向に沿って検討が進んでいると理解している。税源移譲については、塩川財務大臣も実施するとの意向を表明しており、心配していない。
(地方分権改革推進会議議長に対する批判については、)感情的にならず、冷静に検討してもらいたい。民間から公職につく人が誰もいなくなるのではないかと危惧する。

以上

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