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記者会見における奥田会長発言要旨

2003年7月22日
(社)日本経済団体連合会

【東富士夏季フォーラムへの抱負】

政治と経済の関係について、何らかのクリアな結論が出せればよいと思う。(政治寄付のガイドライン策定につながる)優先政策事項については、フォーラムではあまり細かい項目まで決めるつもりはない。本年5月の総会決議に盛り込んだ項目を中心に10〜20項目程度を決めることとなろう。

【株価・景気について】

株価については、7000円台という底値から短期間に値を戻してきたため、このあたりで売りの動きがあるのはある程度やむを得ない。しかし、将来の見通しについては楽観視している。1400兆円の個人金融資産をいかに動かすかが日本経済の課題であり、これが動けば景気にも地域経済にもより明るさが見えてくるだろう。ナローパスを脱したという判断はまだ早い。

【追加的な財政出動の要否について】

まずは昨年度の補正予算および今年度予算の執行をできるだけ早期に行うことが肝要であり、その効果を見たうえで判断すべきである。現時点で要否につき判断するのは早いが、自分は追加財政出動には慎重な立場だ。なお、(自民党総裁選後に予想されている内閣改造では、)小泉総理のもとであれば、誰が経済閣僚になっても同じ経済政策をとるだろう。

【各政党のマニフェスト(政策綱領)について】

政策の実施時期や数値目標などを具体的に盛り込んだものであれば、選挙の際に活用したり、自らの政策にするのは良いことだと思う。自民党と民主党のマニフェストは異なるものでなければ、2大政党制の実現は遠いと思う。

【訪中について】

8月中旬に訪中するつもりだが、扇国土交通大臣の訪中の結果を聞いたうえで中国側と詰めるべき課題をまとめたい。北京―上海高速鉄道に日本の新幹線方式が採用されるかどうかの見通しについては、白紙の状態で訪中したい。

以上

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