[ 日本経団連 ] [ コメント/スピーチ ]

記者会見における奥田会長発言要旨

2003年9月16日
(社)日本経済団体連合会

【大規模工場での爆発・火災事故について】

本日の日本経団連理事会にて、私から各社に対し、企業トップ自らが先頭に立って安全対策の再点検を行うなど万全の対策を講じるよう、呼びかけた。こうした事故が相次いだことは非常に残念であり、あらためて工場および職場の安全管理を徹底し、事故防止に万全を期してほしいと考えている。

【WTOカンクン閣僚会議の結果について】

物別れという結果に終わったことは残念である。できるだけ早期に各国が再度、話し合いの場を持ち、良い結果を出してくれることを期待する。今後の日本の通商戦略については、WTOを通じた多国間の場とFTAによる二国間の場をともに活用していくべきと考える。

【米国経済について】

先週、社用で米国を訪問した際、米政府高官や著名なエコノミスト等からは景気について非常に強気な発言があった。これが本当に実現されれば、本年後半にかけて日本経済にも良い影響が出るだろう。

【年金制度改革について】

各案とも、改革すべき項目ではほぼ一致しているが、具体的な数値については見解が分かれているようだ。慎重に計算したうえで、持続可能かどうかを考える必要がある。

【イラク復興支援について】

イラクへの自衛隊派遣については、法律も制定されており、その範囲内でイラク復興支援に貢献するのは日本として当然である。支援金額の負担については、どの程度になるかまだわからない。

【人民元について】

日本も含めて各国は、中国との貿易バランスの側面と通貨問題としての側面をあわせて、人民元問題を考えるべきだ。日本企業にとっても、人民元切上げにはプラスマイナス両方の影響がある。

以上

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