記者会見における奥田会長発言要旨

【評議員会議長・副議長人事】

評議員会議長・副議長の人事が内定したので発表する（下記参照）。正式には、５月27日の定時総会で選任されることになる。

【三菱自動車工業に対する措置について】

本日、三菱自動車工業より、「当分の間、日本経団連会員としての活動を自粛したい。また、前会長逝去に伴い退任中の理事・常任理事についても引き続きその任を辞退したい」との申し出があった。そこで、本日午後、定款第13条委員会を開催し、同社の申し出を了承することとした。

【年金問題をめぐる混乱について】

仮に菅代表が辞任すれば、民主党の求心力は弱まろう。民主党としてはここでもう一度結束を強める必要があるだろう。国会議員の国民年金未加入／保険料未納問題については、個々の事情もあろうが、当局による警告の仕組みなどがあれば防げたものもあると思う。経団連としては、年金をはじめ介護、医療を含む社会保障制度の一体的改革を求めており、今国会で年金制度改革関連法案が成立しても、昨年末の与党税制改正大綱にしたがって、平成19年度を目途に税制も含めて抜本的見直しが行われることを期待している。

【景気・株価・為替について】

株価や為替は長期的に見るべきだと思う。本日の株価下落は、米国の金利引上げ観測や原油価格の高止まりの日米経済への影響、日本国内での年金問題をめぐる政治的混乱、イラク情勢に伴う米国内の政治流動化などを嫌気して、利益確定売りに走ったことが主な要因と考えられる。ただ、日本経済は長期的に見れば回復軌道にあるので、今回の株価下落が景気に大きな影響を与えることはないと見ている。

【外国人の受入れについて】

日本経団連としては、不法滞在者・治安対策をしっかり講じたうえで外国人受入れを進めるべきだとの考えであり、先般公表した提言にもその旨明記している。