東北地方経済懇談会後の共同記者会見における御手洗会長発言要旨

2006年7月6日
(社)日本経済団体連合会

【景気の現状と見通しについて】

景気は順調に回復している。設備投資は増加しており、雇用情勢も改善している。個人消費の伸びは緩やかだが、いずれ増勢を取り戻すと見ている。ただし、原油をはじめ資源価格、テロの問題などには注意が必要である。

【金融政策について】

景気は回復しており、消費者物価指数もプラスで推移するなど、ゼロ金利解除の状況は整いつつあるが、解除の時期や金利については、日銀が判断することだ。

【福井日銀総裁による村上ファンド出資について】

福井総裁による村上ファンドへの出資については、違法性がないと考える。他方、総裁としての立場上、道義的な責任を問われるのはやむを得ないと思う。今後、二度とこうした問題が起こらぬよう、厳格な内部服務規制を整備するなど、前向きな行動により責任を果たしていただきたい。

【北朝鮮への経済制裁について】

今後、政府が適切な処置を行うことと思う。

【構造改革の影響について】

小泉改革で格差が拡大したという指摘は、的確でないと思う。公平・公正な競争の結果、格差は生じる。重要なことは、競争に敗れた者に再挑戦の機会が与えられることである。また、競争に参加できない高齢者やハンディキャップを負った方々のためのセーフティーネットを整備しなければならない。

以上

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