記者会見における御手洗会長発言要旨

2008年4月21日
(社)日本経済団体連合会

【李明博・韓国大統領との懇談について】

李明博大統領とは、未来志向の日韓経済関係の構築に向けて、有意義な意見交換を行うことができた。日韓EPA/FTAについても、両国経済界として交渉の早期再開に向けた期待を申し上げたところ、前向きなご回答を頂いた。
行く手には、克服すべき課題が少なからず待ち受けているが、日韓経済関係の更なる発展に向け、両国は着実に歩みを進めるべきである。経団連としても、韓国の全経連(全国経済人連合会)等と協力しつつ、全力で取り組んでいく。

【後期高齢者医療制度について】

今回の制度改正は、高齢者に医療給付を安定的に供給する方向で踏み出したものと理解している。しかし、健保組合はじめ現役層の拠出金に財源の多くを依存する仕組みは、持続可能性に疑問があり、今後、公費投入割合を増やしていく方向で検討を進める必要がある。
なお、本制度については、政府による周知が不充分であり、説明不足であったと言わざるを得ない。国民の理解を得るための努力をもっと行う必要がある。

【福田内閣ついて】

福田内閣の支持率が低下しているのは、ねじれ国会の中で改革の進展に遅延が生じているからだと思う。ただ、福田総理は様々な政策課題に対し、前向きかつ真剣に取り組んでおられる。支持率や暫定税率に関する方針等への評価の好転を示す世論調査の結果もある。今後、問題を一つ一つ解決していけば、支持率は必ず回復すると見ている。
なお、ねじれ現象は、諸外国では珍しいことではない。困難な状況の中で、与野党がいかに政策を前に進めるためのルールを確立していくかが重要である。

以上

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