記者会見における御手洗会長発言要旨

2009年3月9日
(社)日本経済団体連合会

【追加経済対策について】

わが国経済は、かつて経験したことのない危機的な状況に直面している。中長期的な財政健全化の重要性には留意する必要があるが、今は雇用の安定・創出と成長力強化につながる大規模でスピーディーな財政出動が必要な時だ。政府・与党には直ちに平成21年度補正予算を編成し、経済対策を切れ目なく迅速に実施してほしい。
対策のポイントは、第1に、即効性のある需要創出策、第2は、雇用のセーフティネットの拡充と労働移動の円滑化、第3は企業の資金調達・資金繰りの円滑化である。

【株価対策について】

株価の下落は、銀行保有株の下落を通じ、企業の貸し出しに影響を及ぼす。今後も株価が上昇する要素が見当たらない中、これまでの発想を大幅に転換した大胆な対策が必要であると考える。そこで、緊急提言において、TOPIX転換政府保証債を1つのアイディアとして提示した。経団連としても引き続き、対策のスキームをさらに検討していく。政府・与党の議論を大いに期待している。

【保護主義の回避について】

経済危機の深刻化に伴い、昨年末から、雇用確保や国内産業保護を重視するあまり、保護主義的ともとれる措置をとる国が目立っている。経団連としては、こうした動きが世界経済をさらに悪化させないよう、G20金融サミット(4/2)に向けて、保護主義の排除とルールに基づく自由貿易体制の維持を求めていく。

以上

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