記者会見における米倉会長発言要旨

2011年11月7日
(社)日本経済団体連合会

【TPPについて】

TPP交渉への参加を巡る議論は、大詰めを迎えている。政府はこれまで、TPPに関する様々な疑問に対し、正しい情報を提供する努力を重ねてきており、国民の理解も徐々に深まってきている。引き続きそうした取り組みを続けてもらいたい。農業の強化は、日本の将来にとって非常に重要であり、避けて通れない。経済界としても引き続き、農業関係者と連携し、成長産業たる農業の競争力強化に向け努力していきたい。

【欧州経済情勢について】

EUによる支援受け入れに関しギリシャが国民投票を行わないことになったのはよかった。欧州や米国の経済がしっかりしなければ、円高が再び進行する事態となる。欧州の政府、金融当局には引き続き、連携をとって、迅速かつ機能的な対応を期待したい。

【電力需給の見通しについて】

電力が安定的に供給されなければ、国民生活は言うに及ばず、産業、とりわけ製造業に大きな影響が及ぶ。今夏は、個人と企業の懸命の努力によりなんとか乗り越えることができた。今冬は、関西、九州が厳しい。さらに来夏も猛暑となれば、全国規模での電力不足が懸念される。
福島第1原発事故を早期に収束させるとともに、安全性の確認をすることが重要である。地元の信認を前提に、原発を再稼働させることが望まれる。そうなれば企業も当然、様々な投資計画を立てることができる。

以上

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