Action(活動) 週刊 経団連タイムス 2013年7月25日 No.3140  「夏季フォーラム2013」開催 -統一テーマ「『強い日本』を再生する」めぐり議論



あいさつする米倉会長(左)と議長を務めた川村副会長

経団連(米倉弘昌会長)は18、19の両日、長野県軽井沢町のホテルで「夏季フォーラム2013」(議長=川村隆副会長)を開催した。今回のフォーラムは、米倉会長、渡文明審議員会議長をはじめ、副会長、審議員会副議長ら32名が参加し、「『強い日本』を再生する」のテーマのもと、外交・安全保障、経済再生、教育・人材育成等について、2日間にわたって議論を行った。

1日目午後の第1セッション「世界の中の日本。日本のグローバル戦略」では、まずジョンズ・ホプキンス大学教授・エドウィン・ライシャワー東アジア研究センター長のケント・カルダー氏が「A CHANGING WORLD : POLICY OPTIONS FOR THE OBAMA YEARS」、政策研究大学院大学学長の白石隆氏が「世界とアジア」と題し、それぞれ講演した後、参加者を交え、自由討議を行った。

2日目朝に行われた特別セッションでは、エール大学タンテックス名誉教授の浜田宏一氏が、「アベノミックス、TPPと日本経済の将来」について講演を行った。

続く、第2セッションでは、「経済再生。成長戦略の実行」をテーマに、東京大学大学院経済学研究科教授の伊藤元重氏が「成長戦略の実行に向けて」、三菱総合研究所チーフエコノミストの武田洋子氏が「日本経済の中長期的課題」と題し、それぞれ講演するとともに、自由討議を行った。

第3セッションでは、「日本の底力。人材育成を通じた経済活力強化」をテーマに、東京大学総長の濱田純一氏が「改めて『秋入学構想』とは何か?」、芝浦工業大学学長補佐・大学院工学マネジメント研究科教授の國井秀子氏が「イノベーションに向けての人材育成のエコシステムと女性のエンパワーメント」と題し、講演するとともに、自由討議を行った。

2日間の討議結果は、「議長総括―『強い日本』を再生する―」として取りまとめ、公表した。議長総括は、前半は、今回のフォーラムで何を議論したのか要約したうえで、後半で、今回のフォーラムの総括として、今後のアクションを記している。とりわけ、「4、総括:今後のアクション」では、日本経済の復活は世界経済の発展に不可欠であり、政治の安定が見込まれるなかで、経済再生に邁進すべきとしたうえで、アベノミクスの三本の矢が出そろった今こそ、民主導の経済成長に向け、経済界が先頭に立つこと、とりわけ、女性の活躍促進に取り組むことを特記している。そして、民主導の経済成長のためにも、政府に対し、時代にそぐわない過剰な規制の撤廃、縦割り行政の排除を強く求めていくと記している。

また、フォーラム終了後には、米倉会長と議長を務めた川村副会長が記者会見を開き、フォーラムの成果について述べた(2面掲載)。

*各セッションの詳細は次号以降に掲載予定

【政治社会本部】