Action(活動) 週刊 経団連タイムス 2014年9月4日 No.3190  具体的な提携プロジェクト創出に向けて初会合開催 -経済界と農業界の連携強化ワーキンググループ合同分科会

経団連とJAグループは7月31日、「経済界と農業界の連携強化ワーキンググループ」のもとに設置された「生産イノベーション分科会」「物流・加工イノベーション分科会」「国産農畜産物需要拡大分科会」の第1回合同分科会を開催した。同分科会は5月13日、経団連とJAグループの共同により取りまとめた「活力ある農業・地域づくり連携強化プラン」に基づき、経済界と農業界の具体的な提携プロジェクトを創出するため設けられたもの。

冒頭、経団連の佐野泰三農政問題委員会企画部会長(生産イノベーション分科会共同座長)、成清一臣・全国農業協同組合連合会(JA全農)代表理事理事長(物流・加工イノベーション分科会共同座長)のあいさつの後、JA全農から、農業界の関心テーマについてプレゼンテーションがあった。このなかで、「生産」については、(1)ICTを活用した農作業の効率的標準化(2)低コスト型施設園芸モデルの創造(3)中山間地域営農モデルの創造――、「物流・加工」では、(1)規格外野菜の商品化体系の確立(2)物流に関する業界を超えた協業モデルの確立(3)鮮度保持技術の確立――、「国産農畜産物需要拡大」においては、(1)国産農畜産物の消費拡大策の実施(2)輸出増大のための環境整備――といった具体的なテーマが提起された。

続いて、企業側から関心テーマについてプレゼンを実施。「生産」では、積水化学工業から、省エネ・低コスト・高機能農業ハウスの実現(地中熱利用システム、水リサイクルシステム等)について、「物流・加工」では、日本通運から、(1)ICT活用による物流効率化(2)コンテナマッチングによる効率的配送(3)高品質保持流通システムの実証――等について、「国産農畜産物需要拡大」については、アサヒグループホールディングスから、ビール類製造工程で発生する副産物の飼料化および国産豚ブランド化について説明があった。

分科会では今後、JA側から提起のあったテーマ等を中心に、企業側からの具体的な技術等の提案・プレゼンなどを通じて、マッチングやパートナー探しを一層進め、提携プロジェクトの創出につなげていく予定である。

農業界の関心テーマについてプレゼンテーション

同分科会への参加や提携プロジェクトの創出等に関心をお持ちの企業は、ぜひ積極的な参画をお願いしたい。
◇ 問い合わせ先 産業政策本部農政担当(電話 03-6741-0141)

【産業政策本部】