Action(活動) 週刊 経団連タイムス 2014年10月2日 No.3194  榊原会長記者会見

経団連の榊原定征会長は9月29日、東京・大手町の経団連会館で記者会見を行った。

榊原会長は、同日開催された政労使会議において、経済の好循環を実現していくためには、企業収益が拡大し、賃金を上げることが可能となるような環境づくりが重要との考えを述べたと紹介。例えば、規制緩和や税制改正などを通じた企業活動の活性化につながる環境整備が求められると指摘した。また、現在はデフレから脱却し、持続的な経済成長を実現する正念場の時期であるとして、政労使会議が政・労・使が一体となって、経済の好循環に向けた共通認識を醸成する場となることへの期待を示した。

次に日中経済協会訪中団の北京訪問について問われた榊原会長は、経団連会長に就任して以来、日中関係の改善を最重要課題の一つと位置づけており、汪洋国務院副総理はじめ中国側要人との会談を通じて、「日中両国は世界第2位と第3位の経済大国として、アジアと世界の経済発展に『共に』重要な責任を担っていること、そして、日中両国の関係改善は、両国の根本利益に沿うものであると同時にアジアと世界の利益につながるものである」という認識を中国側と共有できたとの所感を述べた。

また、「戦略的互恵関係の原点に立ち返り、経済交流の拡大・発展を通じて日中間の相互信頼と相互尊重の風土を醸成し、これをもって日中両国間の政治外交関係改善への環境づくりに貢献する」こと、「日中間の貿易・投資の減少には現在の政治外交関係が大きく影響しており、この関係を打開しなければならない」ということについても、中国側と認識を共有できたとした。

【社会広報本部】