Action(活動) 週刊 経団連タイムス 2014年11月13日 No.3200  オランダ国王・王妃ご臨席のもとオランダ政府・経済界と懇談 -経済関係強化などめぐり意見交換

ウィレム・アレキサンダー国王(中央)、マキシマ王妃(左隣)を迎える榊原会長(右)

経団連(榊原定征会長)は10月31日、国賓として来日中のウィレム・アレキサンダー・オランダ国王、マキシマ王妃ご臨席のもと、都内でオランダのヘンク・カンプ経済大臣、ベルト・クーンデルス外務大臣ならびにハンス・デ・ブール・オランダ産業経営者連盟会長ら経済界一行と懇談した。日本側は、山際大志郎経済産業副大臣、経団連の榊原会長、小島順彦副会長、勝俣宣夫副会長、大宮英明副会長、佐々木則夫副会長、芦田昭充審議員会副議長、村瀬治男審議員会副議長、馬田一税制委員会共同委員長、根岸修史起業創造委員会共同委員長が出席した。

開会あいさつをした榊原会長は、経済再生に向けてイノベーションとグローバリゼーションを進めるにあたっての参考とするため、オランダの経験を聞くとともに、高齢化など共通の課題について意見交換したいと述べた。続いて、ウィレム・アレキサンダー国王があいさつし、(1)400年以上に及ぶ日蘭貿易は経済成長の柱となってきた(2)日本に進出している100社以上のオランダ企業との協力関係の一層の発展を望む――と述べた。

山際副大臣は2015年中の大筋合意を目指して交渉中の日EU EPAが締結されれば、日本はより魅力的な投資先になると述べ、日本への投資を呼びかけた。これに対してカンプ大臣は、高いレベルで継続的な関係を築きたいと応じた。

続いてオランダ企業の出席者から、経済運営全般、対内・外直接投資、エネルギー、年金・医療制度、農産品輸入などについての質問に対し、山際副大臣からこれら分野に関する政府の政策について説明があった。経団連側からは、洋上風力発電や電気自動車の普及、農業の競争力強化、大学教育の特徴・魅力、ロッテルダム港の積み替えインフラの整備、法人課税をめぐる国際的な潮流、日EU EPAなどに関するオランダ政府の政策について質問があり、カンプ大臣が説明した。日EU EPAについては、15年に交渉を完了し、両国経済関係の拡大につなげたい旨発言があった。

最後に、デ・ブール会長が両国は多くの共通課題に直面しているとして、対話の継続、協力の拡大に期待を表明。榊原会長は国王の言葉を引くかたちで、今回の会合を両国の経済関係拡大の「マイルストーン」にしたいと締めくくった。

【国際経済本部】